「さっきから聞いていれば
「な、なんだとっ⁉」
妖精さんがいつもの気まぐれで領域展開してしまった事によって、俺と彼女が野郎の目の前で公開チョメチョメしないといけなくなった。
妖精さんの機嫌を損ねると空間を解除されて公然猥褻街道まっしぐらになってしまうので従わざるをえない。
「ふふ、そうですね。なんか変な勘違いしてるみたいですし、私もこれ以上彼に付きまとわれるのも迷惑なんです」
「だったら
俺と
「なっ⁉」
「あーんっ♡ んちゅぅううううう♡」
その様子を具体的に描写すると、間違いなくエロ小説のような表現になってしまうので詳しい事は差し控えよう。
「あは♡ 私のファーストキス、すっごくエッチになっちゃいました♪」
銀色の糸を引きながら
その間、視線の向かう先は主人公だ。まるで当てつけるように
『さあさあここで妖精さんの特別ボーナスを追加しますよー。
それって妖精さんの願望なんじゃないの?
まさしくエロ同人だな。
しかし
俺が腰をギュッと抱いてやると、嬉しそうに体をよじらせて密着してきた。
「なんだよ……なにしてるんだよ
流石の主人公もこうまでされては、己の痛い勘違いに気が付いたらしい。
そして彼の一世一代の告白は残酷なほど空を切っていく。
「あっそ」
「なっ⁉ あっそって、なんだよその言い方はッ」
「悪いけど、あれだけのことやらかしておいてそんなこと言われても全然嬉しくないよ。それに、私は君のことそういう風に見たこと一度もないから」
【君】という呼び方が
普通の呼び方なのに、この場においては何よりも残酷な呼称の仕方である。
「そ、そんな……」
そう、可哀想だが、この時点で告白しても主人公に脈はない。
これは俺が介入していなくても同じだ。
「ちょっと前なら、ラクトと付き合うのも悪くないって思えた未来もあったかもしれない。でも今回ので完全に愛想が尽きたよ。つまんない嫉妬で
「な、なんでだよっ」
「まだ分かんない?
「はぁ? だって被害者は俺じゃないかっ! どう考えても俺は悪くないだろっ」
優奈は感情の伴わない冷たい眼で主人公を睨み付け、深い溜め息を漏らす。
「私、ラクトのそういうところ、昔から直してほしくて何度も注意したのに、ラクトは全然直そうとしてくれなかったじゃない」
ここにきて再び呼び方が『ラクト』に戻った。
それだけ
「そ、それは……でも、いままでそれで上手くやってきたじゃないか。何がいけなかったんだよ」
「それが分かってないからムカついてるのが分かんないのっ⁉」
ここに至ってもまだ分かろうとしないのか。さっきから全然会話が成立してねぇぞ。
妖精さんや、ちょっと主人公黙らせてくれよ。プレイがすすまねぇや。
……
ダメか。とはいえ、こういうのは俺が率先してプレイを進めないと妖精さんは力を貸してくれないので、やるしかない。
「おい
「はーい♡」
アイツは問答を続ける限り、いつまで経っても自己弁護を続けるだろう。
「先輩、強引なファーストキス、すごく素敵です♡」
「
「たまには良い薬ですよ。いつもワガママで、デリカシーがなくて、女の子の気持ちなんてこれっぽっちも分かりゃしないんだから」
悔しそうに歯ぎしりする主人公の睨み付ける眼差しを受けながら、
「
「なるほどな。俺とのデートも当てつけだった訳だ。今日の初デートで最後まで行くことを期待してたのか?」
「してました♡ 先輩に強引に迫られたら、きっと私、断れませんから♡ 強引に服を剥ぎ取られて、そのまま、処女を捧げる。でも恥ずかしいです、こんな姿、ラクトにみられるなんてぇ」
「あれは酒の
周りを見渡せばスマホを構えて撮影を始めている。
皆思い思いにカメラを構え、
あれ? よく見るとギャラリーが全部女だらけになっている。
なるほど。俺は汁男優って好きじゃないから女ギャラリーはありがたい。正直そっちなら興奮するぜ。
しかも撮影してるのは俺達じゃなくて主人公だ。
奴は茫然自失となって立ち尽くし、
俺は安心して
「どうだ
「触ってほしいです♡ 先輩と気持ち良くなりたい♡」
「いいぜ
「はーい。私、霧島先輩に夢中です♡」
「ふざけるなっ、ふざけるなよっ! なんだよそれはっ!」
主人公が大騒ぎをしている。しかし妖精さんの力なのかその場からは動こうとしない。
それどころか
「ち、違うッ、
「違うよ、私は先輩にこんな風に扱われて喜んでる変態なの。あんたの理想の
「さーて、そろそろ
こんなはっちゃけた状況でもあれやこれやできてしまうなんて。なんちゅう俺好みの世界なんだ。
「ふざけるなよっ! ふざけるなッ! くそっ! なんで動けないんだっ! なんで俺は動かないんだっ」
まさか主人公、寝取られものよろしくヒロインが奪われてる所を見て目覚める展開なのか?
勘弁しておくれよ……。
まあいい。とにかく
「それより本当にいいのか
「いいんです。ラクトにも、いい加減私達から卒業してもらう良い機会ですから。 それに、私、凄く興奮してるんです。ずっとずっと良い子ちゃんだったから、悪い子になって、先輩好みのエッチな女の子になりたいんです♡」
「いいぜ
妖精さんに解放された
ここまでされちゃ俺の価値観なんて押し付けるべきじゃない。
「それじゃあいくぞ
「はーい♡ ラクト、私はね、年上で、
「ふざけるなっ、ふざけるなよっ! なんだよそれはっ!」
主人公が大騒ぎをしている。しかし妖精さんの力なのかその場からは動こうとしない。
それどころか
なるほど、確かに普通サイズだ。霧島が相当デカいから、あれじゃ清楚ビッチは満足しないだろうな。
セックスはサイズが全てじゃないから一概には言えんけど。
ちなみに前世の俺と比べると、もう少しは大きさがありそうだ。よかったな主人公。完全な短小じゃないぞ。
それでも女を満足させることはできるから、本当にサイズ差って関係ないぞ。
アヘ顔よがらせ潮吹大噴火なんてお手の物だ。サイズがないなら道具を使うなりなんなりと、いくらでも方法はある。
物理的に届かないなら向こうから奥の奥を降ろしてもらえばいい。
ちゃんと手順を踏めば子宮は降りてこっちに歩み寄ってくれる。
それでサイズ差なんていくらでもカバーできるのだ。
セックスは数だ。テクニックなんて場数と自発的な向上心でいくらでも上手くなれる。知識を集めて実践すれば誰だってテクニシャンになれるんだ。
分身さんのデカさなんてその後に付いてくるおまけ条件の一つに過ぎん。経験が浅くてもお前にはこれからがあるじゃないか。
「おいこら
「はい先輩♡
主人公はその言葉を聞いてガタガタと震え始める。
しかし相反するように興奮している。
よく見ると清楚ビッチが後ろから抱きしめて主人公をイジイジしている。
ギャラリーからは「うわぁ、カワイイサイズゥ」「皮かぶってちっちゃ~い」とか言われてる。哀れだ。
経験人数3桁の清楚ビッチに言わせれば、別にそこまでじゃないらしいのにな。
アイツもよくやるな。もしかして妖精さんの手先なのかしら?
まあいい。
しかし、スキルの効果とはいえメインヒロインの初めてがこれで終わりじゃあんまりじゃないのか?
俺だって憧れのメインヒロインが変態痴女の露出性癖じゃちょっとアレだし。
妖精さんもう少しなんとかなりませんかねぇ。
『しょうがないですねぇ。そんじゃあこれが終わったら亮二さんにボーナスあげちゃう!
助かった。っていうか、妖精さんって会話できたんだな。
俺は安心して
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