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第69話◇小雪と桜結美の仲良し大作戦◇

「うーむ。予想以上に込むのが早いな。迂闊うかつだった」


 パフェ目的でやってきた駅前のカフェであるが、今日はいつもより混むのが早くて人でごった返している。


「パフェ、食べられない……」

「すまんな小雪こゆき

「いい。お兄ちゃんのせいじゃないし、こーゆーことも、ある」


 そうはいっても小雪こゆきはしょんぼりを隠し切れていない。

 まあ口の中がパフェになっているので、それを満たせないとなると残念だろう。


「どれ……他にパフェの食えるカフェとかあるかな?」


 手早くスマホで検索をかけてみるが、歩いていける距離に他に喫茶店やスイーツの店はない。


「ふーむ、仕方ない。今日は諦めて別の事をするか。すまんな桜結美さゆみちゃん」


「い、いえ。あ、あの、私に一つ心当たりが……」

「心当たり?」


 検索にも引っ掛かるものはないので少々思案を巡らせていると、桜結美さゆみの提案で行ってみたい店に赴くことになった。


「おお、なるほど。これは選択肢になかったな」

「メイドカフェ、『キングキャッスル』……超有名」

「知り合いによく連れて行ってもらっていたので、ここは前に来てたんです」

「なるほど」


 キングキャッスルか。


 そこはいわゆるコンセプトカフェというやつで、店員がコスプレをしているだけで確かにスイーツも食べられるな。


 看板にはフリフリのメイド服を着た女の子がプリントされており、可愛いもの好きな小雪こゆきは眼をキラキラさせていた。


(あれ? そういえば前世でもキングキャッスルってメイドカフェあったよな? ゲームの世界なのに)


 もしかしたらゲーム内で言及がなかった要素は現実の世界に即しているのだろうか?

 よく分からんが、まあいいか。


「メイドカフェでもスイーツは食えるしな。小雪こゆきは可愛い衣装も見られるし、一挙両得じゃないか」

小雪こゆき、楽しみ。メイドカフェ、初めて」


 扉をくぐると白を基調とした内装の店内でフリフリメイドの店員さんが出迎えてくれる。


 こういう所は前世でも行ったことがなかったが、思った以上に真っ白で清潔感があるな。


 可愛いもの好きな小雪こゆきとしては大満足だろう。


「お帰りなさいませご主人様、お嬢様」

「当店のお帰りは初めてでいらっしゃいますか?」

「あ。そちらのお嬢様は以前にご帰宅されていますね」


 独特のワードスタイルであるが、おおよそ言っていることは分かる。


 どうやらメイドカフェは来店ではなく帰宅というスタンスをとるらしい。


 イメージはあったが実際に来てみると中々面白かった。


「ほわぁ、メイドさん、可愛い、小雪こゆき、好き」

「お嬢様もとっても可愛いです~! 小っちゃくてお人形さんみたい♪」


 メイドさんから見ても小雪こゆきは大絶賛の嵐だった。


「少し普通のカフェよりは値が張りますけど、味は保証付なんで十分楽しめると思います」


 確かにメニュー表を見てみると、一時間の1セット制でソフトドリンクは飲み放題。


 酒のラインナップもあるが、夕方はまだやっていないようだ。

 この体は未成年だから飲むわけにもいかないな。


 まあ別段酒は好きじゃないのでどうでもいい。


 他にもケーキとかオムライスなどの喫茶店らしいメニューも普通にある。


 確かに普通のカフェより少々値が張るようだ。


 まあ店員さんと写真を撮ったり、缶バッチのおまけ付とか、グッズのオプションが付いていることが多いので、付加価値を付けるって意味だろうな。


「パフェ……イチゴパフェ、あった。メイドさんと一緒に写真、撮れる……」

「お、パフェと写真のセットメニューか。良いじゃないか。桜結美さゆみちゃんも好きなもの頼んでいいぞ」

「え? で、でも」

「デートなんだから男が出すに決まってるだろ。余計な事考えずに楽しめよ」


(やっぱりよく分かんない人だなぁ……性格クズでドスケベエッチなのに優しい)


 小声でもちゃんと聞こえてるぞ。妖精さんパワーでアップした聴力には独り言のつぶやきもバッチリ届いてしまう。


 だが以心伝心の波動は良い感じにほぐれてきている。


 先日セックスしたばかりなので、まだ完全に俺に傾いてはいないが、念願の初音との二人きりも既に経験したようなので、たっぷりとご褒美は堪能したはずだ。


 恐らく初音は桜結美さゆみの事をスキル全開でたっぷり洗脳している筈だ。


 初音をご褒美に添えればもっと過激なプレイもいとわないだろう。


 まあそうでなくとも中出しするほどに俺の虜になっていくので、どっちにしても時間の問題だ。


「えっと、白峰さん」

小雪こゆきのことは小雪こゆきって呼んでほしー。小雪こゆきも猫ちゃんって呼びたい」

「はうっ……か、可愛い」


 小雪こゆきのイノセントな可愛さは見る者全てを魅了してしまうな。


 堅物図書委員が形無しだ。



 甘いパフェを堪能しながら互いに親睦を深めていく。

 メイドさん達と写真を撮るサービスで皆一緒に撮影タイム。


 甘いものと可愛いメイドさんを堪能し、小雪こゆき桜結美さゆみは十分に打ち解けたようだ。


 さて、それでは帰って三人でエッチしようか、と思ったところで……。


『せっかくなのでラッキーちゃーんす☆【エッチなメイドさん4大研修! 最後は中出しザーメンで萌え萌えきゅーん♡】』


 またぞろ意味不明な、いや、大体分かるけど、結構抽象的だな。


 とりあえず中出しキメればいいのか?

 いや違うな。四大って言ってたから、四つのプロセスを踏んで、最後は中出しセックスをキメるって意味だと思う。


『正解でーす。亮二さん私のこと分かってきましたねぇ☆』


 どうやらビンゴだったようだ。よーし、やってやるぜ。


「お、お兄ちゃん♡」

「せん、ぱい♡」


「おおう、どうしたその格好」

「どうしたって……。メイドがご主人様にご奉仕するんですから、メイド服は当たり前じゃないですか」


 目の前で小雪こゆき桜結美さゆみの格好が制服からメイド服にチェンジしていく。


 フリフリエプロンと猫耳カチューシャ。

 ケモミミオプションは妖精さん印の本物仕様。


 小雪こゆきはちるる仕様のワンコ。桜結美さゆみは以前と同じ黒猫だ。

 気が付くと周りのメイドちゃん達も同じ格好になっていた。


 女の子の感情の合わせてピコピコと動き、尻尾に至ってはスカートを押し上げてパンティが丸見えになっている。


 さっき見えたがこういう店の女の子はドロワーズやパニエでパンチラを防いでいるが、二人とも生パンツがチラ見えしている。


 前掛け形態のエプロンは腰に巻かれた下半身だけのものであり、上半身のブラウスはオフショルダーで胸の谷間が露出している。


「あう……小雪こゆき、小っちゃいからズリ落ちちゃう」


 小っちゃな小雪こゆきの合ってないサイズ感も溜まらなく可愛い。


 ちょっと屈むと可愛いポッチがチラ見えして股間が熱くなった。


 超絶ミニスカの肩出しメイド服という、なんともフェティシズムに溢れた逸品である。


「ご主人様、それでは二人の新人メイドによるエッチな研修を始めたいと思いまーす♪」


 店内のメイドキャスト達もいつの間にかエッチなメイド服にクラスチェンジしており、際どくパンティやブラジャーがチラ見えしてしまうスケベメイドの格好で俺を囲んでいる。


 そして店内にはいつの間にか男性客がいなくなっており、俺以外の男が存在しない空間が形成されている。


 良い傾向だ。小雪こゆき桜結美さゆみのエッチな姿を他の男に見られるのは俺の趣味じゃないからな。


 町中でローター仕込むくらいはそのうちやってもいいが、露骨なエッチシーンをわざわざ見せる意味もない。


「それじゃあいってみましょーっ☆ まずは~~~っ」


 なんだか店員メイドさんの喋り方のノリが妖精さんみたいになってきてるな。


 盛り上がりを見せるエッチなメイド研修。

 美少女達に囲まれたメイドさん視姦プレイの始まり始まりってやつだ。

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