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第72話◇涼花を絡め取れ◇

 小雪こゆき涼花すずかを引き合わせる為、桜結美さゆみに中継ぎを命じておいた。


 彼女達の会話はずっと桜結美さゆみのスマホを通じて聞いており、上手いこと俺達を引き合わせることに成功。


 涼花すずかの性格を設定資料から熟知していた俺は、小雪こゆきがチャラい男に騙されているのでは?と勘ぐると予想がついていた。


 案の定俺に疑いを持って会いに来るという。

 間近にあってしまえばスキルで絡め取る事ができるから、あとはなんとでもなるだろう。


 まずはどういう形であれ、俺に興味を持ってくれた時点で作戦の半分は成功していると言っていい。


 そして小雪こゆき達と共に俺に会いに来る。これで作戦の9割は成功だ。


 あとは俺が実際に涼花すずかに会い、話していくだけで上手く行く筈だ。


 我ながらかなり行き当たりばったりに見える作戦だが、女の子を絆す為に必要なのが俺を認知させること、興味を持って話をすることだとすると、ただ偶然を装って近づくよりも効果的な筈だ。


 妖精さんは詳しい事を何も説明してくれないから、考えることはできるだけシンプルにしておいた方が良い。


 複雑な作戦はそれだけ失敗の確率を高くしてしまうだけだからな。


 やるべきことはシンプルに。桜結美さゆみを通して小雪こゆき涼花すずかに引き合わせる。


 この時点ではまだ小雪こゆきがちるるだとは明かさない。それは後のお楽しみにしておく。


 イヤホンから聞こえる3人の会話を聞きながら、俺は涼花すずかをどう絡め取るか思案を巡らせていた。


◇◇◇


「は、初めまして。小日向涼花すずかです……」

「初めまして。霧島亮二といいます」


 その日の午後、涼花すずか小雪こゆき達に連れられて俺の元までやってきた。


 案の定、涼花すずかは野良猫のように俺を警戒しており、「ふぅううっ」と威嚇するかのように睨み付けてくる。


 緊張した面持ちの小さな女の子。


 肩に少しかかるくらいのショートボブの髪の毛は紫色。


 小雪こゆきと同じくらいの143㎝の低身長。気の強そうなつり上がった眉と、キュッと結ばれた唇。


 華奢な肩と細いくびれで体脂肪率は学生時代の陸上部経験によって非常に絞り込まれている。


 細くてしなやかな体付きで、背丈が小さくキツい性格。


 彼女の存在をひと言で表すなら、メスガキと言ったところか。


 霧島とは同年代の筈だ。確かセントヴィーナス学園を中退し、その後でゲーム三昧の生活。その頃にちるるのファンになって自分も始め、あっという間に人気者になって企業にスカウトされた。


 子兎ルルカのキャラクターは可愛く元気な女の子。

 完全に雪峰ちるるをリスペクトしてキャラクターを作り上げている。


「そんなに敵意剥き出しだとちょっと緊張するね。でも気持ちは分かるよ。小雪こゆきを心配してくれてありがとう」

「そ、そんなことは……」


 まさかお礼を言われてるとは思っていなかったのか面食らっている。


 よし、心に隙ができた。その瞬間に【警戒心解除】の出力を高め、隙間の入り込むようなイメージで浴びせてみた。


 まだパスが繋がっていないため、それほど効いているわけではない。


 だが数秒前までガチガチだった警戒心がほんのりと緩み、俺への恐怖心より興味の方が強くなってきたみたいだ。


「そ、それで……小雪こゆきちゃんと同時に他の女の子とのお付合いしているっていうのは本当なの?」

「ああ、本当だ。さっきまで別の女の子と一緒だったよ」


 実際今日は初音はつねとデートする約束をしていたので、優奈ゆうなと一緒に以前より更にミニ丈のスカートを履かせて中にローターを仕込んだままお出かけしている。


 そんで路地裏でたっぷり2人に中出しを決めて、先ほど家まで送り届けてきた所だ。


 今頃は膣内に残った精液の熱量に感化されて余韻に浸っていることだろう。


初音はつねさんや小雪こゆきちゃんみたいな良い子をたぶらかすなんてどういう神経してるのよ」


「ふむ。どうも意識と価値観の相違があるみたいだな。俺は別に初音はつね小雪こゆきと二股をかけているつもりはない。2人とも同じだけの愛を注いでいるぞ」


「そ、そこまで堂々と言い切るとは……。じゃ、じゃあ本当に彼女を2人も抱えて上手くいってるってわけ?」

「いや、2人じゃない」

「は?」

桜結美さゆみちゃんを含めると6人だな」


「……は? き、聞き間違いかしら? いま、なんて?」

「だから、俺には恋人が6人いるって」

「はぁあああっ⁉ ちょ、ちょっと待ってっ。情報量が多いっ」

「え、そんなに多いか?」

「しかもなにっ⁉ さゆみんも恋人ってっ⁉ さゆみん本当なのっ⁉」

「いやぁ、まあ、えっと……。まだ完全に恋人って訳じゃ」

「どーーーいうわけなのよっ!」


 桜結美さゆみの心は完全に俺に染まっている。しかし、初音はつねのために付き合ってるだけ、という意識は残してある。


 なんでかっていうと、そっちの方がプレイが盛り上がるからだ。


 恋人もいいが、彼女のキャラクター性と魅力を最大限に引き出すのは初音はつねの為に敵対している時だからな。


 それでも性の快楽に溺れて逆らえなくなっていくところが非常にエロくて魅力的なのだ。

 だからやめられない。


 こんな器用なコントロールの仕方もできるようになったことは喜ばしいことだ。日頃の努力の賜物タマモノだな。


「わかったわっ! あなた桜結美さゆみの弱みを握ってるのねっ」

「いや、そういうわけじゃ……」

「言い訳は見苦しいわっ」


 いや、ある意味で桜結美さゆみ初音はつねという弱みに付け込んでたらしているからな。合ってるぞ。


 どうやら涼花すずかの中で桜結美さゆみの弱みを握って脅しているという結論に至ったようだ。


 予定と違うがそれはそれで丁度良いや。


 こういうのはどうだろう。

 俺はレイプは大嫌いだが、こういうエロ同人みたいなシチュエーションはちょっと好きだったりする。


 つまり女の子が徐々に堕とされていくシチュエーション。


 現実世界じゃ絶対にやったりしないけど、ここはゲームの世界で、俺は妖精さんパワーを持っている。


 どうだい妖精さん? エロ同人的にこういうシチュエーションは有り?


『はっはっはっ! 亮二さんも私のことが分かってきましたねっ! そんじゃあ恒例のラッキーちゃーんす☆いってみましょー♪』


 やはり来たな。さてさて、今回はどんなシチュエーションになるのかな?


「どうだい涼花すずかちゃん。君が桜結美さゆみちゃんの身代わりになって俺に抱かれれば、彼女の解放を考えてやってもいい」

「な、なんですってっ!」


 妖精さん好みのエッチな展開にもっていくとしよう。


 脅しレイプは俺の主義に反するが、なーに。ちゃんとトラウマが残らないように目いっぱい『幸せ体液』で子宮の奥まで膣内をパンパンにしてあげよう。

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