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第74話◇小日向涼花は快楽に抗う◇


 残った衣服を全て脱がせ、いよいよセックスの準備に入る。


 これは追い詰めてレイプするシチュエーションを再現している、いわば合意の上での行為だが、それでも冷静になった時に後悔や嫌悪が湧いてくるかもしれない。


 だからできる限り気持ち良くして、スキル全開でものにしてやろう。


「ほら、もう少しイジってやるよ。『焦らされセックスで堕とされるチッパイの幼馴染み』だとこうだろ?」


「そ、それは」

「さて涼花ちゃん、どうしたい?」


「どうしたいって。どういうこと?」

「ほら、パターンがいくつかあるじゃんか?」


 ちるちるぴょんこ先生の作品は、ほとんどがグチャ泥寝取られモノ。


 登場キャラクターは自分自身を反映してか、ちっぱいチビの生意気メスガキが多い。


 その前提で、彼氏との操を守って最後の最後まで一線を守るパターンと、早々に堕とされて快楽に溺れるパターンがある。


「こんなのはどうだ? 君には大好きな人がいる。その人の為に仕方なく抱かれるんだ。よくあるパターンだろ? 新しい作品のシチュエーションにしたらどうだ?」


「はぁ、はぁ」


 瞳孔が開いて興奮を抑え込んでいるようだ。

 この先の自分が味わう快楽を想像したのだろう。自然と足が開いて自らの割れ目をかすかに擦る。


「どうだい涼花ちゃん。『清楚なちっぱいはチャラ男の強引なセックスに抗えない』のパターンか、『屈辱の放課後~彼氏持ちのちっぱいちゃんはデカ〇〇〇に屈服して寝取られる~』のパターン。どっちがいい?」


 具体的にいうと前者は完全に堕とされるパターン。

 後者は堕とされていないと言いながらも、彼氏とのセックスに満足できずに浮気を続けるパターン。


 最終的にどちらも完堕ちさせられるのだが、その工程が少しずつ違う。


「そんなの、決められないわよ」

「OK。それじゃあ俺は好きにやらせてもらうよ」


◇◇◇


◇◇◇


◇◇◇


 ねっとりとやってやった。もう彼女の表情はドロドロだ。


「ほしい……」

「ん?」

「ほしいのっ。お願い、パターンとかどうでもいいからぁ♡ あなたの早く入れてよぉ」


「足りないな。俺って結構様式美にこだわるタイプなんだ」


 本当の事をいうと、妖精さんのラッキーちゃーんす☆は彼女が満足するようなシチュエーションを提供しないと効果を発揮しない。


 今の所失敗例はないけど、何をされるか分からんので最大限成果を上げる必要がある。


「ものには頼み方ってもんがあるだろ?」


 これもまた彼女の同人誌のパターン。最終的に快楽に抗えなくなったちっぱいヒロインちゃんは、チャラ男に股を開いて懇願するのだ。


 それを理解したのか、涼花がゆっくりと足を開いていく。


「お願い、します。あなたの逞しいので、生意気処女のメスガキ〇〇〇をズブズブの快楽漬けに堕としてくださいっ!」


 余裕がなくてもドスケベセリフがスラスラ出てくるのはさすが同人作家様だ。


「新しいパターンだな。今度の作品に反映させろよ。……っと、そうだ」


 俺は脱ぎ散らかした涼花の服の中を探り、録音していたスマホを取り出した。


「そ、それぇ、私のスマホ……」

「小雪、桜結美ちゃん、今から涼花ちゃんがメス堕ちする所見せるから動画録っておいてくれ」

「ふ、ふぇ⁉ ちょ、そ、それは」

「うん、分かった。猫ちゃん、お兄ちゃんの命令は絶対」

「わ、わたしはちょっと」

「なら小雪だけでいいよ」


 小雪は1秒も迷うことなくスマホで涼花ちゃんの痴態を撮影し始める。


 その時の彼女の顔はなんとも言えず絶望と快楽の愉悦でグチャグチャになるいい顔をしている。


「ほら涼花ちゃん。さっきのセリフもう一度、今度はマイクに向かって言ってみな。脅されてるんじゃなくて、自分から咥え込みたいって宣言してごらんよ」


 また瞳孔が開いた。肺が詰まったかのように荒く呼吸をし始めている。


 興奮が高まったみたいだな。


「顔がとろけてるじゃねぇか。どんだけ興奮してんだよ」

「う、うるさい……はぁはぁ」

「態度がなってねぇな。俺は別にやめてもいいんだぜ?」


 既に涼花の興奮は引き返せない所までいっているのは以心伝心で伝わってくる。


 最後の砦として意識が邪魔をしているのだろう。


 よーし。


「仕方ないな。桜結美ちゃん」

「は、はいっ」

「涼花ちゃんは俺とセックスするのが嫌っぽいから、君が代わりに相手をしろ」


「ひぇっ、そ、それは……」

「ま、まってっ。それじゃ約束が違う」

「だって彼女の代わりに俺とセックスするって言ったのは涼花ちゃんだぜ? それが嫌なら桜結美ちゃんを抱くしかないなぁ」


 こんなのは建前だ。涼花はなんとかしてセックスの言い訳を考えていた筈。


「わ、分かったわっ! お願いしますっ! 涼花のグチャドロ×××に、霧島君の〇〇〇入れてガン突きしてくださいっ! なんにも分かってないクソ生意気なメスガキ×××に、本物の男の人を教え込んでくださいっ!」


 自分の言ったセリフで興奮してしまったらしい。


◇◇◇


◇◇◇


◇◇◇


 スキルでお膳立てをたっぷりしておいたとはいえ、この感じ方はそれ以上だった。


 もともとドスケベの素養があったのだろう。涼花の顔も心の中身も喜びに満ちていた。


 反抗しているのは口先だけ。同人誌のヒロイン達とまったく同じだ。


 内側でグツグツと煮え立っていたマグマのような性欲を同人誌にぶつけていたのだろう。


 心のフタを取り外してやれば大噴火するのは必定と言えるだろう。


「いま確信したよ。君は同人ヒロインと同じ、ドスケベ変態マゾメスの才能があるようだ」


「はひぃ、はひぃ」


 紫色の髪を振り乱し、快楽に抗おうとする理性と、染まりたいと思っている本能がせめぎ合っている。


 既に9対1で敗北寸前なのに、最後の一線を守ろうとしている。


 俺は繋がっている彼女の体を持ち上げ、胸板に密着させて強く抱きしめる。


「どうだ涼花ちゃん。もっと気持ち良くなりたいか?」

「なり、たいぃ……違うっ、ダメダメっ。こんなのに屈しないからぁ」


 まだ堤防は崩れないみたいだな。もう少し追い込んでやろう。


 以心伝心で伝わってくる彼女の感情は、少しの安心感と、快楽を与えられないことへの不満。


 体を動かせないようにジリジリと抱きしめて押さえ込み、もがく彼女の耳元に囁きかける。


「なあ涼花ちゃん」

「んぁああ、な、によぉ……」


「俺の女になれよ」

「ふぇ⁉ そ、それはぁ」

「別に恋人じゃなくていい。セフレだよ。俺は涼花ちゃんを抱きたい。涼花ちゃんは同人ネタの新しい実体験が無限にできる。持ちつ持たれつ。WIN WINの関係になれるぜ?」


「それは、それはぁ……」


 焦れてきた体は自然と快楽から逃れようと藻掻き始める。

 しかしそれは敵わない。男の俺の力には抗えないと分かっているからだ。


 それでも拘束から逃れようとあがき続ける涼花だが、その裏でどんどん興奮が高まっているのを俺は知っている。


 だってこれは彼女の描いた同人誌と同じ内容。



 快楽に抗おうとするヒロインが、最後の一線を天秤にかけられて揺さぶりをかけられるシーンと同じ流れだからだ。


 俺は彼女が期待しているであろう言葉を投げかける。


「涼花ちゃん、ほしいか? もっと気持ち良くなりたいか?」

「なり、たい……でもぉ」

「だったらキスをしな。自分から俺の唇にファーストキスを捧げたら、一番気持ち良くしてやる」


 髪を撫でながら耳元で囁く。【魅惑ボイス】のスキルによって彼女の心はどんどん溶かされていき、やがて自分から腰を振るようになってきた。


 だけど俺はそれを許さない。快楽を求めて動こうとする涼花を押さえ込み、更に揺さぶりをかける。


「勝手に動くなよ。お前に主導権はない。気持ち良くなりたいならキスをして俺に懇願しろ」


 ゾクゾクゾクッ


 涼花の体が期待と葛藤で揺れ動いている。

 快楽を求めたいのに、力で押さえ込まれてそれが敵わない。


 最後の一線を生け贄に捧げなければ得られない快楽への渇望が、涼花の心をグチャグチャにしていく。


「はぁ、します……キス、しますぅ」


 最後の堤防が決壊した。涼花は小さな頭を懸命に伸ばして唇に吸い付いてくる。


 自分から快楽に堕ちる時のセリフまでヒロインと同じであった。


「やっぱりヒロイン達の堕ちていく過程って君の願望なんだね。お望み通りやってやるから安心しろ」



 自ら腰を振り、唇を貪り、言葉とは裏腹に快楽には逆らえないでいる。


 仰け反った体の反動からか、涼花の唇はあっけなく陥落した自ら舌を突き出してくる。



 既に事後のように意識をフワフワさせている涼花だが、こんなことで満足してもらっては困る。

 妖精さんスキルのセックスはここからが本番なんだ。


「小雪」

「はーい」


 俺と涼花のセックスを見て自家発電に耽っていた小雪だが、俺からの呼びかけに即座に反応する。


「今から涼花ちゃんと二回目セックス始めるからさ、その様子をしっかり撮影しておいてくれ」

「問題ない。最初からカメラ回してある」

「ふえ?」


 何を言われているのか分からないという表情で、小雪の指さす方を向く涼花。

 そこには壁に立てかけるようにしてスマホのレンズがこちらを向いており、小雪はそれを手に取ってこちらに歩いてきた。


「涼花ちゃんのロストヴァージン、ちゃんと撮影してある。小雪、エラい?」

「エラいぞ小雪。あとでご褒美あげるからね」

「♡」


「ふぇえ……私、始めから罠に填められてたってことぉ?」

「違う。お兄ちゃんが涼花ちゃんのこと好きそうだったから、こうなるかもって予想してただけ」


 そうして涼花とのハメ撮りセックスフィーバーが始まり、家に帰る時間まで10回の中出しに成功した。


 彼女の瞳には色濃くハートマークが浮かび上がり、小日向涼花の攻略が完了した事を知らせてくれた。


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