「えっとぉ……。これから、どこに行くの?」
「まずは夜景スポットでも見に行こうか」
「ふーん、なんか普通ねぇ」
「でもお前、案外そういう普通のところが好きなんだろ?」
「え……」
「おら行くぞ」
「あ、あ、ちょっとっ」
恵美は自分が上位に来ることが多いからなのか、リードされることに慣れていない。
俺が手を引っ張った瞬間、まるで乙女のように顔を赤らめているではないか。
そしてそれは演技でもなんでもなく、本気の照れであることが分かる。
パスが繋がっている俺にはそれがよく分かる。
宣言した通り夜景の見えるデートスポットに連れ回し、肩なんか抱いてみる。
「ちょ、ちょっと……」
「なんだよ、嫌なのか」
「そうじゃないけど……」
「慣れてなさそうだな。男は食いまくるくせに」
「う、うるさい」
なんだか段々可愛く見えてきたぞ。どうやらこの女、自分が上位に立つことに躍起になって、リードされることに慣れていない。
肩を抱き、グイグイと引っ張られる恵美は少女のように顔を赤らめている。
デートは順調。気分が高まってきたところでホテルに誘った。
◇◇◇
「なんかぁ……なんかアンタって、やっぱり霧島亮二じゃないわね」
「だからそうだって言ってるじゃないか」
「亮二はこんな事しないもの」
「随分とお互いを都合良く使う関係だったみたいだな。俺そういうの嫌いなんだわ」
「あ、ちょっとっ、んん、んんんっ」
随分と初心な反応をするな。経験人数3桁余裕超えの女が、まるで処女のように顔を赤らめているじゃないか。
「随分可愛い反応するじゃん。俺程度の男なんて慣れっこじゃないのか」
「だ、だって……こんなにリードされるのって初めてで……グイグイ引っ張るのに優しいし、紳士的で……」
どうやら男を手玉にとることに慣れていても、手玉にとられる事には慣れていないって奴らしい。
なんともテンプレなギャップキャラだ。そういえばこいつ、ゲームの攻略キャラじゃないから初めてのパターンだ。
前にメイドカフェのキャストさん達とそうなりかけたことはあったが、実際になったことは……いや、飯倉家のメイド達もそうだな。
あれは琴葉の従者だからだと思っていたが、まあどうでもいいか。
「んんみゅっ、んんっ、ふぅ、んんぅ」
恵美の顔は段々蕩けている。こいつがセックスで為すがままになるなんて普通は考えられない。
だが、パスの繋がった俺は知っている。
こいつ、本当はずっと男にリードしてほしかったのだ。
だがなまじ体が強いだけに、そしてプライドが高い故に、今まで心を開ける男が一人もいなかった。
元の亮二をヒモにしていたのも、割と対等な関係になれる奴が欲しかったのかもしれない。
ヒモが対等な関係なのかとか突っ込みが入りそうだけど、亮二のような性格の奴を囲っていた事も関係している。
「さて、そろそろ次に進もうか」
「亮二ぃ……もっとぉ」
「なんだよお前、甘えたがりか?」
「こんな顔、誰にも見せたことないわよぉ」
それにしても人を食った態度を崩さない清楚ビッチが随分と殊勝な態度だな。
『妖精さんパワーで本音を引き出しておりまーす。ホントは甘えたがりでドM願望強々な恵美ちゃんを攻略しちゃいましょう』
妖精さんめ。まあこっちは本領が発揮できるから楽で良いか。
こいつがこんなに快感に弱かったとはな。亮二の記憶でも見たことがない。
恐らくだが、清楚ビッチは唯一対等な自分でいられる亮二とのセックスを気に入っていた。
執着はしてない。なぜなら本当に求めているのは、自らを曝け出すことができる相手だからだ。
「ん、ふぅ、においも違う。やっぱりあなた、霧島亮二じゃない別の人間なのね」
「だからそうだって言っただろ。まあ想像だけでその答えに辿り着いたお前も結構凄いぞ」
彩葉ですら俺が違う人間であることには気が付いている様子はない。
まあ別に転生した時点で俺が霧島亮二だから、それを言っても意味はないが。
「俺はお前の知ってる亮二じゃない。だけど俺はお前をちゃんと知ってるぞ」
「亮二は……どう、なったの?」
「死んだよ。心臓発作かなんかだ」
「……あ、そう……」
ちょっとだけ寂しそうな顔をするビッチだったが、直ぐに本心を隠した。
俺にも彼女の心情はちゃんと伝わっているが、そこには敢えて触れないことにする。
まあ忘れさせてやることくらいは手伝ってやるか。
彼女にとって、今の俺は知っている亮二ではない。知的好奇心だけでこんな状態になっている訳じゃなかった。
少なからずアイツに対して情を抱いていたらしい。
ヒモにして養っていたくらいだ。どうでもいい人間であった筈がない。
◇◇◇
「もうらめぇ、ゆるひてぇ♡」
「ダメだ。まだまだこれからだぞっ」
「でもぉ、もう、何時間経ったのぉ」
セックスを始めてから既に6時間以上が経過している。
俺の体力は尽きることなく、ビッチがヘロヘロになっても容赦なく責め続け、ドMに覚醒させた彼女をひたすらグチャグチャにし続けた。