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第70話 通称赤ギフト。えげつない金額なので、ここでは具体的な金額を言うのは避けます

【それではいきましょう。いよいよ初戦闘開始です】


「よしきたー!≪アルミちゃん≫いきまーす!」


 戦うぞー!

 右手に長槍、左手に丸盾を構えて、アークデーモンに突撃だー!


「≪アルミちゃん≫いけるか⁉」


「≪クロッシーダイク≫さん、お待たせしました! 準備完了です!」


 ずっと耐えてくださっていてありがとうございました!

 あとはお任せを!


「いけいけ≪アルミちゃん≫応援しているぞー!」


“いけいけ≪アルミちゃん≫応援しているぞー![@ギフト・甘いクッキーが20個贈られました]”


「ちょっと≪アサダ≫さん! ギフトはうれしいですけど、≪アサダ≫さんも戦って!」


 何を傍観者面してるんですか!

 この場で戦えるのはわたしたち2人だけなんですよ? 倒れているほかの人たちの分までがんばらないと!


「俺もか? ランクBだし、戦闘職じゃないし、足手まといになるぞ?」


「だったらわたしは何なんですか! ランクEでレベル1で完全に非戦闘職なんですけど⁉」


“<なんじゃ、ギフトが足りないのかえ?[@ギフト・勝利の聖杯が1個贈られました]>”

“マジ⁉ 赤ギフト⁉”

“姫って人すごいな”

“<ひめさまさいこうです[@ギフト・スターが10個贈られました]>”

“<ひめさまさいこうです[@ギフト・スターが10個贈られました]>”

“<ひめさまさいこうです[@ギフト・スターが10個贈られました]>”

“<ひめさまさいこうです[@ギフト・スターが10個贈られました]>”

“<ひめさまさいこうです[@ギフト・スターが10個贈られました]>”

“やるじゃん姫![@ギフト・スターが15個贈られました]”


「赤ギフト? コメントの文字の色が赤くて、音声もめっちゃ大きかった……。≪ニャンニャン姫≫ありがとうございます?」


【通称赤ギフト。えげつない金額なので、ここでは具体的な金額を言うのは避けますが、それはそれは高価なギフトを贈ってくださったということです。見逃さないように赤文字、かつ、ドデカボイスでお知らせをしていますので、赤ギフトを受け取った際には、いついかなる時もきちんとお礼を述べてください】


「なんと……。えげつない金額っていくらよ……。まあそれはいいか。姫! ホントにありがとうございます!≪アサダ≫さんと協力してがんばってアークデーモンを倒しますね!」


「やっぱり俺も戦うのか……。まあ、≪ダイ≫が守ってくれるなら平気か」


「おう、防御はオレに任せて≪アサダ≫は散ってこい!」


「散ったらダメだろ」


 仲の良い2人だね。

 姫も含めてギルマス、サブマスの関係がとても良好なのがわかる。


「新たなギフトもいただいたので、戦闘いきますよー!」


「おう! スイッチ!」


 ≪クロッシーダイク≫さんが掛け声とともに盾を引く。と、同時にわたしと≪アサダ≫さんが≪クロッシーダイク≫さんの前へ出る。


【≪アルミちゃん≫、スピアクイッケンを発動、それからスピアスタブ。3回突いたら、距離を取って敵の攻撃を回避!≪アサダ≫さんは後方支援です。火炎瓶を投げつつ、≪アルミちゃん≫のHP管理をお願いします】


「OK! スピアクイッケン!」


「任せろ!」


 ≪サポちゃん≫の指示で、スピアクイッケンを発動する。

 スピア(槍攻撃)の速度を一時的に上げるスキルだ。つまり、スピアスタブ(槍突き)の速度を上げて、接敵する時間を限りなく短くする狙い。


【レベル差ブーストを申請します。……承認。『Wish List LB』をアンロック】


 20以上レベル差のある相手との戦闘時に特別に使える『Wish List』だ。これがあるからわたしはレベル1でも戦える!


 ≪ニャンニャン姫≫からたくさんギフトももらったし、番狂わせジャイアントキリングしちゃうぞー!


【『Wish List LB』選択――威力増幅、物理防御無視付与、状態異常・発火付与】


「スピアスタブ! スピアスタブ! スピアスタブ!」


 はい離脱!

 うぉ! アークデーモンの大振りな爪攻撃が!


「任せろ!」


 すかさず≪クロッシーダイク≫さんが前に出て、爪攻撃を盾でガード。

 一瞬遅かったらやられていた!


【≪アルミちゃん≫、次の大攻撃が来るまでは今の繰り返しです!】


「了解! スピアクイッケン!」


 小当てにして相手のHPを削る作戦!

 発火も発動しているから、毎秒ダメージが与えられている!


 いけるぞー!


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