【それではいきましょう。いよいよ初戦闘開始です】
「よしきたー!≪アルミちゃん≫いきまーす!」
戦うぞー!
右手に長槍、左手に丸盾を構えて、アークデーモンに突撃だー!
「≪アルミちゃん≫いけるか⁉」
「≪クロッシーダイク≫さん、お待たせしました! 準備完了です!」
ずっと耐えてくださっていてありがとうございました!
あとはお任せを!
「いけいけ≪アルミちゃん≫応援しているぞー!」
“いけいけ≪アルミちゃん≫応援しているぞー![@ギフト・甘いクッキーが20個贈られました]”
「ちょっと≪アサダ≫さん! ギフトはうれしいですけど、≪アサダ≫さんも戦って!」
何を傍観者面してるんですか!
この場で戦えるのはわたしたち2人だけなんですよ? 倒れているほかの人たちの分までがんばらないと!
「俺もか? ランクBだし、戦闘職じゃないし、足手まといになるぞ?」
「だったらわたしは何なんですか! ランクEでレベル1で完全に非戦闘職なんですけど⁉」
“<なんじゃ、ギフトが足りないのかえ?[@ギフト・勝利の聖杯が1個贈られました]>”
“マジ⁉ 赤ギフト⁉”
“姫って人すごいな”
“<ひめさまさいこうです[@ギフト・スターが10個贈られました]>”
“<ひめさまさいこうです[@ギフト・スターが10個贈られました]>”
“<ひめさまさいこうです[@ギフト・スターが10個贈られました]>”
“<ひめさまさいこうです[@ギフト・スターが10個贈られました]>”
“<ひめさまさいこうです[@ギフト・スターが10個贈られました]>”
“やるじゃん姫![@ギフト・スターが15個贈られました]”
「赤ギフト? コメントの文字の色が赤くて、音声もめっちゃ大きかった……。≪ニャンニャン姫≫ありがとうございます?」
【通称赤ギフト。えげつない金額なので、ここでは具体的な金額を言うのは避けますが、それはそれは高価なギフトを贈ってくださったということです。見逃さないように赤文字、かつ、ドデカボイスでお知らせをしていますので、赤ギフトを受け取った際には、いついかなる時もきちんとお礼を述べてください】
「なんと……。えげつない金額っていくらよ……。まあそれはいいか。姫! ホントにありがとうございます!≪アサダ≫さんと協力してがんばってアークデーモンを倒しますね!」
「やっぱり俺も戦うのか……。まあ、≪ダイ≫が守ってくれるなら平気か」
「おう、防御はオレに任せて≪アサダ≫は散ってこい!」
「散ったらダメだろ」
仲の良い2人だね。
姫も含めてギルマス、サブマスの関係がとても良好なのがわかる。
「新たなギフトもいただいたので、戦闘いきますよー!」
「おう! スイッチ!」
≪クロッシーダイク≫さんが掛け声とともに盾を引く。と、同時にわたしと≪アサダ≫さんが≪クロッシーダイク≫さんの前へ出る。
【≪アルミちゃん≫、スピアクイッケンを発動、それからスピアスタブ。3回突いたら、距離を取って敵の攻撃を回避!≪アサダ≫さんは後方支援です。火炎瓶を投げつつ、≪アルミちゃん≫のHP管理をお願いします】
「OK! スピアクイッケン!」
「任せろ!」
≪サポちゃん≫の指示で、スピアクイッケンを発動する。
スピア(槍攻撃)の速度を一時的に上げるスキルだ。つまり、スピアスタブ(槍突き)の速度を上げて、接敵する時間を限りなく短くする狙い。
【レベル差ブーストを申請します。……承認。『Wish List LB』をアンロック】
20以上レベル差のある相手との戦闘時に特別に使える『Wish List』だ。これがあるからわたしはレベル1でも戦える!
≪ニャンニャン姫≫からたくさんギフトももらったし、
【『Wish List LB』選択――威力増幅、物理防御無視付与、状態異常・発火付与】
「スピアスタブ! スピアスタブ! スピアスタブ!」
はい離脱!
うぉ! アークデーモンの大振りな爪攻撃が!
「任せろ!」
すかさず≪クロッシーダイク≫さんが前に出て、爪攻撃を盾でガード。
一瞬遅かったらやられていた!
【≪アルミちゃん≫、次の大攻撃が来るまでは今の繰り返しです!】
「了解! スピアクイッケン!」
小当てにして相手のHPを削る作戦!
発火も発動しているから、毎秒ダメージが与えられている!
いけるぞー!