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第24話 ダンジョン 3

 休憩中にレベルを確認。


 名前:タイラ マコト

 種族:人間 性別:男

 職業:奴隷使い

 レベル:10

 スキル:弓術4、潜伏2

《習得してないスキル》採取、木工、斧術、トレッキング、細工、陶工、料理、

 奴隷強化   スキルポイント3


 レベルが2も上がって職業が奴隷使い? スキルも奴隷強化が増えている。このスキルは取っておこう。ブタちゃんが強くなるのだろう。


 名前:タイラ マコト

 種族:人間 性別:男

 職業:奴隷使い

 レベル:10

 スキル:弓術4、潜伏2、奴隷強化1

《習得してないスキル》採取、木工、斧術、トレッキング、細工、陶工、料理、

 スキルポイント2


 名前:モモカ

 種族:ハーフオーク 性別:女

 職業:戦士(奴隷)

 レベル:21

 スキル:怪力3、再生3、採取2、棍術1、皮細工2、解体3、物理抵抗3

 スキルポイント3


 ブタちゃんもレベルが上がっている。そして職業も変わっているけど、これは奴隷になった時に変わったのかな。ブタちゃんのこん棒は良い感じなので棍術を3に上げておく。


 名前:カレン(ケイン)

 種族:人間 性別:女

 職業:ダンジョンガイド

 レベル:11

 スキル:潜伏2、採取2、地図作成2、幸運3

 スキルポイント1


 ケインもレベルが上がっている。レアスキルの幸運に全振りだ。幸運4


 午前中だけでオオトカゲを16匹倒すことが出来たので、これは良い成果だろう。金貨だと3枚以上の稼ぎになる。


「ケイン、今日の稼ぎは初日にしてはなかなか良いんじゃないか?」


「めっちゃ良いよ! 普通はこんなにハイペースで倒せないからね。ブタの姉ちゃん凄いよ!」


「俺の弓矢は刺さらないけど、ブタちゃんのこん棒はオオトカゲと相性が良いみたいだね」


「んふー!」 ブタちゃんの鼻息が荒い。


 凄いと褒められて喜んでいるようだ。やっぱりあんまり褒められた事がないのかもしれない。俺も日本では褒められた記憶がないが…………。


 例えばテストで98点だったとしても、なぜあと2点取れなかったのかと怒られ、100点だったとしても、この程度のレベルの問題は100点で当たり前だと言われて、やる気を無くしていた気がする。


 そんな事を思い出して、俺は2人を褒めて頑張ってもらう方向で行こうと思う。


 昼食を取って狩りを続ける――――。


 倒しすぎたのか、だんだんとオオトカゲが見つからなくなってきた。


「もう少しオオトカゲの捜索範囲を広げるぜ」


 ケインはそういうとダンジョンの奥へと進む。


「あ、アイテムかも……」


 そう呟いたケインは突然走り出す。残された2人も後を追う。


「やっぱりアイテムだぜ」 ケインは何やら皮の手袋のような物を持っている。


「どうしたんだそれ?」


「これはアイテムだ。ダンジョンの通路や小部屋にはアイテムが沸く事があるんだぜ。アイテムは早いもの勝ちで先に拾った人の物だ。でも普通はパーティーメンバーが拾ったらそのパーティーの収入と数える。この皮の手袋だったら金貨1枚で売れるぜ。ただこのパーティーは誰も手袋してないから自分たちで使っても良いぜ」


「売るにしても売らないにしてもとりあえず使ってみようか。ブタちゃんの手に入るかな?」


「アイテムは特殊な奴以外は誰でも装備できるぜ。しかし7階でアイテムが出るなんて兄ちゃんたちはラッキーだな。もっと下に潜らないと普通はアイテム出ないんだぜ」


 そういってケインはブタちゃんに手袋を渡す。ラッキーなのはケインの幸運スキルのおかげだと思うのだが黙っておこう。


 俺たちと一緒にいると運が良くなると思ってもらいたい。


「じゃあブタちゃんがその手袋装備してみて」


「解りました」ブタちゃんが手袋をつける。


「凄い、ぴったりです。」


 手袋は伸びたようにも、最初からその大きさだった様にも見える。ダンジョン関係は不思議システムの物が多いな…………。


 この後もオオトカゲ狩りを続けて、今日1日で28匹狩る事が出来た。


 金貨5.6枚+皮の手袋でトータル6.6枚。


 一人当たり金貨2.2枚の儲けになる。


「結構稼げたから探索者ギルドで換金して今日の儲けを分けよう。計算では1人金貨2.2枚になるはずだ」


「本当にそんなに貰って良いのか? 俺は全然戦ってないぞ」


 ケインは不安そうだ。今までそんなに報酬を貰ったことがないのだろう。


「何言ってるんだ。ケインはもう俺たちのパーティーメンバーだろう? それとももう抜けたいのか?」


 ケインに抜けられては困る。本人は良く解ってないようだが、このパーティーの稼ぎはケインに掛かっている。


「抜けたいわけないだろう? 俺は今までこんなに稼いだことないぜ。ただ俺からこんな事を言うのはおかしいが、明日からは俺抜きでも稼げるだろう? 7階に行ってオオトカゲを狩れば良いんだからさ」


 ケインはずいぶん正直に話すな。意外と正直者だ。まあちょっと考えたらわかる事だから黙っていてもしょうがないと思ったのかもしれない。


「勘違いしているようだから、ここで言っておこう。もう7階では狩りはしない。もっと稼げるところに移動する。当然リスクは増えていくが、少しづつリスクも稼ぎも増やしていく。装備も整えてメンバーも増やして先に進んでいく。その道案内はケインがするんだ。頼りにしているぞ。とりあえず明日の獲物を考えてくれよ」


「そうなのか? いつパーティーを首になるか心配してたけど、まだ俺も役に立てるんだな。俺、頑張るぜ!」


「私も頑張ります!」 ブタちゃんには大いに頑張って貰わないとこのパーティー何も出来ません。頑張ってください。


「ブタちゃんは大活躍だったからね。明日も頑張ってよ。じゃあ換金して飯でも食おう」


「やったー!」 ブタちゃんが飛び跳ねているが、地面が揺れないだと! 


 よく見るとブタちゃんが痩せてきている。さすがにこれだけ戦うと消耗が激しいのかもしれない。


 元気そうだけど急に動けなくなっても困るし、早く何か食べさせなければ――――。


 ダンジョンを出て露店で串肉などをブタちゃんに食べさせる。


「これはとりあえずのオヤツだからね。換金したらもっと食べるから今は我慢してね」


「はい! お肉美味しいです」


「よし、探索者ギルドに行くよ」――――。


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