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第68話 それぞれの進路

伸二は、妙子の同じ大学に行ける事が決まって大喜びしていた。


「洋ちゃん、おめでとう。」


と檸檬が言ってくれた。


檸檬は、今や洋にとっては高嶺の華である。


「ありがとう。檸檬も受験頑張れよ。」 


と俺は答えて言った。


樹里は本当に女優になってしまった。


百合と同じ芸能事務所から誘われたらしい。


俺は、ヘルシスに入団して野球を続けるつもりだ。


麻衣子は、マネージャーに戻って来た。


何か吹っ切れた様子で啓太と付き合い始めた。


それぞれの進路が決まった。


久しぶりに映画研究部で映画を観た。


やっぱり映画の世界観は良い。


甲子園が決まって色々な女の子と俺は遊んだ。


ボーリングデート。カラオケデート。でも、付き合いたいと思う女はいなかった。


良く最近、夢の中で律子が出て来る。


律子が、声を掛けてくれなかったら、俺は今もぼっちだったと思う。


改めて律子には感謝しか無い。


律子、百合と好きな女を亡くしてる。


俺は、そのたびに強くなってきた。


夢も出来た。


俺は、治を訪ねた。


治は、


「来年から学校行って野球やるわ!」 


と言ってくれた。


「お前なら大丈夫だよ。」


と俺は言った。


「甲子園応援してるわ!絶対に優勝しろよ!」  


と治は力強く言った。  


俺は、支えられて生きている。


少しでも勇気を与えられる投手になる。




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