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第27話 生活拠点の改修

 私は従者となったゼシカのステータスを確認する事にした。


「ゼシカのステータスを確認させてもらうね」

「はい」


 了承を得たので【解析鑑定】でステータスとスキルを確認する。


【名前 】ゼラーシュカ 

【種族】ハーフエルフ 9歳

【Lv】Lv1

【職業】狩人

【HP】8

【MP】10

【筋力】6

【防御】4

【魔力】12

【敏捷】10

【知力】8

【運気】2

【スキル】〘風魔法〙Lv1〘水魔法〙Lv1

【スキル】〘弓術〙Lv1〘短剣術〙Lv1


 歳は私より2つ上になるハーフエルフで、職業は弓を使うエルフのイメージにピッタリの狩人だった。


「ありがとう。それじゃあ、私達が暮らす生活拠点に案内するから移動するよ」

「はい、どんな場所なのか楽しみです」


 私は飛ぶ事の出来ないゼシカをロープで固定してあと、『ビューン』と飛びながら拒絶の森へ向かって移動したの。


「ア、アリス様!こわひぃ〜〜!」

「歩くより断然に早いから我慢だよ〜」


 ひとっ飛びで拒絶の森にある生活拠点に到着すると、ゼシカは下を向きながら『モジモジ』してるのが気になったので、どうしたのか聞いてみたら、ゼシカは少しだけ漏らしたらしい。


 私はすぐに替えの下着を〘万物創成〙で作ってゼシカに渡すと、木陰に隠れて下着を履き替えて戻ってきた。


 今の生活拠点には、私の寝室と浴室に食事部屋しかないので、新たにゼシカの部屋を用意する必要があったの。せっかくなのでゼシカに、どんな感じの部屋に暮らしてみたいのかを聞いてみることにした。


「ねぇ、ゼシカはどんな部屋に暮らしたい?」

「えっと、特にどんな部屋と言われましても……」

「ゼシカの部屋を作ろうと思ってるんだけど、何も希望はないのかな?」

「私はアリス様の従者なので、部屋なんて贅沢なものは必要ありません。食事部屋の端で寝ますから」

「いやいや、従者でもちゃんとした部屋は用意するからね? そうだ! 私と同じ感じの部屋でいいよね?」

「えっと、アリス様の部屋よりも小さくしてくださるのなら」

「OK! 他にも2人で寛げるサロンとかも必要かな? 料理を作るキッチンも必要だよね?」

「私は祖父と安住の地を探していたので、宿や野営暮らしをしていて、その辺りの贅沢なことは判りません……」

「そうなんだね、それなら私の案で生活拠点を改修していくね」

「はい、小さな部屋でお願いします」


 新たな生活拠点は、私とゼシカの寝室を2部屋と、2人でもゆったりと入れる大きめのお風呂、これからは料理にも挑戦したいのでダイニングキッチン、最後にノンビリと寛げるサロンも作る事にした。決まった間取りは3LDKって感じになるかな?


 私は新しい間取りを頭の中でイメージしながら〘万物創成〙を唱えて生活拠点を改修を始める。


「うん、イメージは固まった。これが新しいお城おうちだよ! 〘万物創成〙!」


 今までの小さな生活拠点が少しずつ形を変え始める。おおよそ5分ほどで新しい姿へと変貌を遂げると、様子を見ていたゼシカが驚きの声をあげる。


「す、凄い……手を当ててるだけで……」

「住む場所は完成ね! 家具や食器も作らないとね〘万物創成〙!」


 私は必要な物を『ポンポン』と作りあげると、ゼシカと暮らすための準備は全て終わったので、早速新しく仕上がった生活拠点を確認してみる


「思った通りって感じに仕上がったね!」

「アリス様は女神様なのですか? こんな奇跡は女神様にしか出来ませんよ!」

「ははっ、そんな訳ないでしょ。私は普通の光妖精族ライトニングフェアリーだよ。ゼシカ、今日からよろしくね!」

「はい、よろしくお願いします!」


 生活拠点の改修も終わって、新たにゼシカという従者が加わった事により、私は遂に『脱ボッチ』を果たしのだった。


 これからは、私とゼシカの鍛錬も含めて人里を目指す探索と、2人の強化のプランを並列思考セラフィムに考えてもらわないとね。


『アリス様、全てお任せください』

『うん、頼りにしてるからね!』

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