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第13話 グリエル英傑学園からの使者

 入学試験を終えてからは、ホテルに戻って入学試験のお疲れ会を行った。


 私が好きな料理を頼んで良いと伝えたら、ゼシカは『用意できる全ての肉料理!』と言ったので、テーブルには信じられない量の肉料理が並んでしまった……。


「ねぇゼシカ? 料理を頼んだは良いけどさ、この量のお肉を食べ切れるの?」

「流石に無理かも知れませんが、我々には妖精の鞄フェアリーポーチがあるので、残ったところで問題ありません」

「あっ、そうなんだね。これからは食べれる量を頼もうね? 頼んだ料理を食べ残すのは、ホテルに対して失礼にあたるからね?」

「かしこまりました。次からは保存したい分は別に注文をするようにします」

「あっ、そう……」


 どこまでもブレないゼシカ、ミネバや2人の姉妹も呆れ顔だけど、そんなことは全くお構い無しの強メンタルの持ち主だ。


 そんな限界まで食べた翌日は、王都で購入した屋敷をリフォームすることにした。先ずは転移魔法陣を設置することにしたけど、少し手を加えてみることにした。


 今までは、部屋の床に転移魔法陣を設置してたけど、今回は扉に転移魔法陣を2つ設置して、魔法陣の周りにダイヤル式のノブを取り付けてみた。行き先の1つはルミナスの森で、もう1つはユーザニア屋敷になっていて、行きたい場所にダイヤルを合わせて、魔力を流しながらノブを回して扉を開けば、行きたい場所へ転移ができるという仕組み。


 この画期的な扉を【転移の扉】と命名した。


 この転移の扉は誰でも使える訳ではなくて、主従刻印紋を持つ者のみが使えるの。私の不利益になる行動をとる者は絶対に使えないので、セキュリティ対策は万全なんだよね。


 王都の屋敷とユーザニアの屋敷間を、簡単に移動ができるようになったので、メイド長であるシオンを王都の屋敷へ呼んで、本格的に屋敷のリフォームに取りかかることになった。


 それからは、毎日のように屋敷のリフォームに取りかかっていると、グリエル英傑学園の合格通達の日を迎えた。通達の届け先はホテルにしていたので、その日はホテルのスイートルームで通達を待つことにした。


 豪華な昼食を済ませて、通達が来るのをリビングで寛ぎながら待っていると、ホテルのゼネラルマネジャーから連絡が入る。


「グリエル英傑学園から使者が到着致しましたので、お部屋までお連れ致しました」

「ありがとう、部屋へお通しください」


 ミネバが返事をすると、ドアを開けてゼネラルマネージャーが入室してくると、続いて英傑学園からの使者が一礼をしたあ、大きな鞄を抱えながら入室してきた。


「失礼します。こちらにアリス.フェリシア嬢と、ゼラーシュカ嬢、アナスタシア嬢、リューネブルック嬢の4名が宿泊してると聞いてますが、4名ともこの場に居られますか?」

「はい、全員が揃っています」


 ミネバが使者の問いに答えると、使者は大きな鞄から4通の書状を取り出してから、大きな声で入学試験の合格を伝えるのだった。


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