「俺は妄想で、神に反逆する」
はあ?何言ってんだ?頭わいてんの?
……って思うよな普通は。
まあ気持ちはわかる。
だが俺の住む世界は、すでに異星の“神”に支配されているんだ。
思考すら管理され、祈る自由すら奪われたこの地球で、誰もが口を閉ざし、目を伏せ、ただ従うだけの日々を生きていた。
でも——俺は違った。
俺は、今日も教室の隅っこで、誰にも気づかれないように、
支配者を倒す術を思考し続けていた。
教室の端っこ。
誰も近づかないぼっち席。
窓際の陰に隠れて、俺は小声で呟いた。
「——封印されし力の、解放の時が近づいている」
「うわ……また神崎がブツブツ言ってる……」
「キモ……マジで何者のつもりなんだか」
教室がざわめく。
嘲笑。冷笑。憐れみ。興味すら持たれない無関心。
いいぞ。もっと笑え。もっと見下せ。
その方が——あとで“崩れるお前らの顔”が綺麗に映えるからな。
なあ、お前ら。信じられるか?
“中二病ぼっち”の俺が、
この支配されし世界で、
あの宇宙最強の
それが……今日なんだよ。
——そして、未来。
焼け落ちた街の上空。
空を裂いて降り立つ、黒翼の仮面の英雄。
俺は、無数の異形兵たちを睨みつけながら、静かに言い放った。
「世界の理? お前らの“現実”?」
「悪いけど——俺の
これは、
かつて教室の隅っこで妄想し続けていた、ひとりの“変人”が——
世界の設定ごと、ひっくり返す物語。