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第16話 【新目線②】

誠也がいてくれて良かったと心底思っている。

誠也が公私ともに支えてくれた。ふっ。現在進行形で支えてくれている。

すぐ、ふざけるが‥‥‥なんでも器用にこなす男だ。

唯一信頼してる男。


誠也が運転し昨日と同じ撮影現場に入る。

スタッフがバタバタしており‥‥‥‥現場には光希の姿はなかった。朝は‥‥‥‥元気だったが‥‥‥‥何かあったのか??

誠也が確認に行く。

「撮影機材のトラブルで撮影が出来ないらしい。耀さんは控え室で待機してくれているらしい。どうする?」誰が聞いているかわからないから光希じゃなく芸名に、さん付けで呼ぶ誠也に俺もあわす。

「朝日も予備でスタジオも耀さんもおさえているだろう!!」耀さんって違和感しかない‥‥‥‥‥。

「それが‥‥‥‥広告代理店の担当者が言うには、今日は、どんだけ遅くなっても良いから明日はあけてほしいと言われたらしい。」

「‥‥‥‥‥。明日も予備でおさえてはいるんだな??」

「あぁ!」 

何か大事な用事がはいったのか??

「‥‥‥‥‥‥‥。とりあえず俺が言いに行く。」

「了解。」

スタスタ歩いて行こうとしたら

「待て。」誠也に制止された。

「何?」

「代理店の担当者も連れて行く。焦んなって!」

担当者と一緒に光希の楽屋に行く。

ノックをするとマネージャーが返事をする。

事情を説明すると2人とも無言で目線を合わせてからマネージャーが了承する。


何かあるんだな‥‥‥‥マネージャーが光希の方を伺っていたように思えたな仕事じゃなくてプライベートの用事だな‥‥‥‥‥‥。もしかしたら花音や類に関係するかもしれないな。


マネージャーに聞いても言わないだろうな‥‥‥‥光希に聞いてみるか‥‥‥‥。あえて崩した口調で聞くと話してくれたが、やっぱり類がらみだった‥‥‥‥。


イヤイヤ期ってなんだ??わからん。

でも、大変なんだろう。

ベビーシッターを用意して花音の負担を減らしたい。成り行きで光希の連絡先も聞けた。コレが1番大きいな。今日、来たかいがあった。

必ずシッターを用意する事を光希と約束して誠也と会社に戻る。


車の後部座席で‥‥‥‥‥イヤイヤ期とスマホで検索すると衝撃的な動画がたくさんあがっていて‥‥‥‥「すごいな‥‥‥‥‥。」おもわず声に出していた。

「何が?」目敏い誠也が聞いてくる。

「イヤイヤ期の2歳児が水たまりに寝転ぶ動画があがってる」

「ブッワハハハハハ。まぢか??イヤイヤ期ってすごいんだな!!まぁ‥‥‥‥だいの大人が約束変更を嫌がるって時点で凄いんだろうなとは思ったけど‥‥‥‥。」

「ヤバイな。イヤイヤ期。世のお母さんはすげぇーわ。」

「あっ。それより、ベビーシッター今から準備できるのか?」

「はぁ?秘書のお前の仕事だろ?」

「はぁ?むり。ベビーシッターはつてがない。」

「あるじゃん。アイツ!光司って幼児教育全般の会社を立ち上げてたよな?ベビーシッターもあるはず。」

「あっ。伝手があったな。」

「会社に着いたら連絡するわ。」

「悪い。頼む。」

「あぁ。 2歳児でイヤイヤ期のはじめで納豆ご飯が好き。しか情報はないけどな。」

「ややこしくなるから詳細は伏せろ。クライアントの大事なご子息っていうていでいこう。ウソじゃないしな‥‥‥‥‥。」

「フッ。了解。」


会社に着いて仕事をしているとドアがあき誠也がノックもせずに入ってきた。

「光司に電話した。」

「あぁ。ありがとう。」

「シッターさんは、みんな詰まってるって‥‥‥‥。」

「えっ。そこを何とかしてもらえ!」

「光司がいくって」

「はぁ??」

「アイツ保育士も幼稚教諭免許も持ってるらしい。」

「あぁ。もう光司で良い。光希に連絡する。」

「了解。」


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