化粧をして着替えて自分の準備ができる。
リビングに行くと類がお利口に幼児番組をみて‥‥‥‥お尻フリフリして踊ってる。
かわいい。動画、動画、っとスマホを向けると‥‥‥‥光希がすでに撮ってた。
「後で動画を送って!!」
「うん。かわいすぎて悶絶してたわ。」
「フフフ。かわいかったね。」
今日は平和な朝!!
お弁当も保冷バックに入れて準備完了!!
「あっ。そう言えばさーマンションで待ち合わせて電車かバスで行くんかな?タクシーとか?」
「うーーん。聞いてない。会ってから聞いてみよう?タクシーが良いよね?」
「できたらね。バス・電車だと喜びそうだけどね‥‥‥‥‥。まだねー。」
「うん。タクシーって提案したら良いよ。」
「うん。そうする!」
「花音!」
光希が1万札を数枚、渡してくる。
「いいよ!大丈夫。毎月、頂いてるし。これ以上は‥‥‥‥。」
「俺のせいやから、俺の自己満やから受け取って!」
「‥‥‥‥‥うん。ありがとう。」
「うん。そのかわり明日、お弁当作って!」
「全然いいよ!」
「お弁当美味しそうやった。1個は俺のかと思った‥‥。」
「あっ。ごめん。明日、つくるね!!」
「よしっ。時間だ!!類ー。おしっこ行って動物園に出発進行!!」
「あい!おちっこいくぅー!」
「かしこすぎやな。類ーえらい!」光希がトイレに連れて行ってくれる。
光希の優しさが心に刺さる。
きっと‥‥光希は今日の事を俺のせいって言ったのだろうけど‥‥‥‥
優しい光希は、この状況の事を言ってるのではないかと深読みしてしまった‥‥‥‥。
全部‥‥‥‥私のせい。
パタパタパタパタパタパタ
「でちたー。」
「えらいね。じゃー行こうか!!」
「あい。」
「花音!いたー。飯塚光司!!」
「ちょ!光希!呼び捨て!!」
「あっ!やべっ。」
「おはようございます。飯塚です。」
「おはようございます。有栖川花音です。息子の類、2歳です。よろしくお願いします。」
「こちらこそお願いします。」飯塚さんキレイに頭を下げる。
「おはようございます。有栖川光希です。今日はよろしくお願いします。」
「耀さんだ!!やっぱりかっこ良いですね。」
「そんな事ないですよ。仕事が入ってしまって‥‥‥ほんとうに助かりました。ありがとうございます。今日の移動手段なんですが‥‥‥‥‥‥電車とバスは、まだ乗った事がなくて‥‥‥タクシー移動でも良いですか?」
「その事なんですが、僕の車はどうですか?チャイルドシートもついてます。ゴールド免許です。」
「「えっ。いいんですか??」」
「はい。依頼主のロイヤルビール様から言われています。」
「へぇー。そうなんだ。じゃーよろしくお願いします。」光希は、もう1度頭を下げる。
「おまかせください。1つお願いがあるんですが‥‥‥‥依頼主のロイヤルビール様から状況の把握の写真を送信するように言われておりまして‥‥‥‥撮らせて頂いて送らせて頂いてよろしいですか?」
「はい。そうですよね。確認したいんですよね。飯塚さんの仕事ぶりを‥‥‥!」
「すいません。ありがとうございます。」
新さんが、類が自分の子だと気づいたのではないかと不安になり聞く「ロイヤルビール様って副社長さんですか?」「あっ。違います。秘書の方です。」
「そうですか。わかりました。」はぁ~よかった。
飯塚さんがしゃがんで類に話しかける。
「類君。おはよう。」
「おはよ。」
「動物園に一緒に行っていいかな?」
「いいよー。」
「ありがとう。光司です。」
「コージー!」
「うん。そうそう。」
「じゃー行きますか?」
「あい。」
停めてあった車に乗る。
類はご機嫌でチャイルドシートに座り、光希にバイバイする。