前エピソードのよなみーと同じ、与那国島のおばぁ多頭崩壊猫「みなみ」。
保健所に収容された日はよなみーと同じ。
おばぁの飼育放棄猫の中で成猫はあと1匹、茶白のオス「いなり」がいる。
みなみは与那国島から石垣島に来て、西表島に貰われていった。
保健所の猫はほとんどが東京へ行っている中で、珍しく八重山諸島内での正式譲渡。
飼育環境チェック先には、船で行くことに。
石垣島から西表島までの時間は、西表島北部の上原港で45~50分、南部の大原港で40~45分。
この区間は比較的波が穏やかな「内海」で、船はそれほど揺れない。
(でも酔う人には揺れが強く感じるらしい)
動物を連れての乗船の場合、船室には入れず甲板に設けられた座席に座る。
猫を入れたキャリーを持って乗船したら、観光客と思われる人々の注目を浴びた。
オマケにみなみがニャーニャー鳴くもんだから、子供たちが興味津々に。
「猫だぁ」
「猫がいるよ」
「イリオモテヤマネコ?」
……そんな希少生物、こんなとこに連れてこれないから!
って、心の中でツッコミ入れてしまったよ(笑)
西表島に着いて、港で待っていた里親さんと合流して向かうのは、「どうぶつたちの病院西表」。
本来は絶滅危惧種イリオモテヤマネコなどの野生動物のための病院だ。
保健所で医療を済ませているみなみは、西表島への譲渡条件のうちマイクロチップだけがまだだった。
この病院で施術すれば、竹富町に住民票をおいている人ならマイクロチップ料金を町が全額負担してもらえるため、ついでに済ませることに。
以前ユッキーとレンレンが西表島に譲渡されたときには無かった補助金制度。
竹富町ではワクチン接種も町が全額負担してくれるという。
ウイルス検査も全額補助金が出るので、ワクチンのついでに定期検査として受けてもらうらしい。
好待遇な竹富町だけど、飼育の際には独自の条例を守ることが義務付けられている。
ちなみに、避妊去勢手術ができない仔猫は飼育不可。
西表島に譲渡できるのは、避妊去勢手術済の成猫や若猫のみ。
現在、みなみは西表島の里親さんに正式譲渡済。
竹富町の条例でもあり、ラリマーが求める条件でもある完全室内飼いで、新しい家族と暮らしている。