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猫嫌いのヤンさん


 TNRで短期保護中の茶白男子。

 6/9に去勢手術を終え、抗生剤の投与が終わり次第リリース予定です。

 人懐っこいので色んな人からオヤツを貰っているようで、ちょっと肥満気味の猫くんです。

 Sケージを持ち上げると、ズッシリした重みを感じるので、体重5キロ超えかもしれません。


 餌やりさんたちから「ヤンさん」と呼ばれている茶白くん。

 猫嫌いだそうで、身体のあちこちに喧嘩の傷痕が残っていると執刀医が言っていました。

 一時預かり中のガレージでも、一緒に搬送された猫の匂いに反応して唸っています。

 怒っていても人間に八つ当たりはしてこないのが幸いでした。


 ヤンさんは手術の際のウイルス検査で、猫エイズ(FIV)陽性という結果が出ています。

 猫エイズは、流血沙汰の喧嘩または交尾によって感染拡大するウイルスですが、感染力や発症率は比較的低いとされています。

 また、母猫が陽性である場合は、仔猫も3分の2近くが感染して陽性になると獣医師は教えてくれました。

 猫エイズの感染拡大防止には、避妊去勢手術が有効です。

 ヤンさんがいる現場では、ほぼ全ての猫の避妊去勢手術が済んでおり、新入りも捕獲次第すぐTNRしています。

 交尾感染や母子感染の可能性は極めて低い現場で、あとは喧嘩さえしなければFIVの拡大は防げるかもしれません。

 喧嘩はオス特有のナワバリ意識からくるもので、去勢すると性格が穏やかになり、オス同士でも仲良くなれることが多いとも言われています。


 ヤンさんが猫島と呼ばれる人工島の公園に現れたのは、ごく最近のこと。

 公園には数ヶ所の餌場がありますが、猫嫌いのヤンさんは1ヶ所には落ち着かず、あちこち放浪しているそうです。

 口内炎もちですが食欲旺盛で、手術後も皿をかき寄せてドライフードをガツガツ食べていました。

 執刀医曰く「エイズキャリアで口内炎があるけれど、健康には特に問題は無い」とのことです。


 餌やりさんの配慮で、公園の猫が少ないエリアにリリースしてもらえる予定のヤンさん。

 これから地域猫として生活していきますが、もしも公園でヤンさんと触れ合い、家族に迎えたいと思う方がいらしたら、ボランティアが対応しますので御連絡下さい。

 猫嫌いなので、1匹だけで飼って下さる方に里親になってもらえたらと思います。

 連絡先は「猫の保育所ラリマー」「石垣島」で検索するとヒットする公式サイトのお問い合わせフォームまたは、インスタグラムからどうぞ。


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