「そういえば
もたれかかる涼音に、
「なんですか?」
「ケーキって涼音の手作りなの?」
「いえ、さすがに自分の誕生日は自分で作らないですよ」
そう言いながら涼音は涼香にもたれかかるのを一旦やめて離れる。
「本日の主役ですよ」
そして涼音は『本日の主役』と書かれたタスキを涼香にアピールする。
「主役がケーキを作ってどうするんですか!」
「ふふっ、確かにそうね。という訳で、私をプレゼントするわ!」
「なにが、という訳、なんですか……」
「ずっとこのリボンつけているのに、なかなかツッコんでくれないからよ。結構重いのよ、これ」
そう言いながら涼香は頭につけたデッカイリボンを外す。余程疲れたのだろう、首を軽く揉んでいた。
「あ、お疲れ様です」
「さあ、今年も受け取りなさい」
「なんで毎年毎年受け取るんですか? 優勝旗ですか? あたし返却してないと思うんですけど?」
「私が毎年やりたいのよ」
「……知りませんよ」
涼音は、