席につくと私は聞いてみた。
「ねえ、智也はいつから私のこと好きだったの?」
「は、はい。入学式の後に見掛けてからです」
「そうなの?」
「なんか、先輩を見たとき、キレイだなぁって思いました」
「ありがと」
「でも話すことなんてないと思ってたのに、まさかこうして一緒に帰るなんて…夢みたいです!」
そりゃそうだ。
私の予定にも今朝まではこんなこと入ってなかったんだから。
「ねえ、智也。あそこでじっと見てる二人、あんたの知り合い?」