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第27話 お見合い当日②

麗華は、2人を真赤な顔で睨みつける。

俺は内心‥‥‥‥緊張で心臓がバクバクしていたが冷静を装い口を開いた。

「いいですよ。どうぞ伝えて下さい。そのかわり、俺の両親がそちらの家に多額のお金を流していることをバラします。そうすると、そちらの家系は2度と政治家にはなれないでしょうね。」

麗華はフッと笑いバカにしたように言う。

「やってみなさいよ。あなたの会社も困るだけしょ。バカバカしい。」腕を組み睨んでくる。

「フッ。バカにしないで頂きたい。困るのは俺の両親です。さっき言ったはずです。会社からではなく両親からだと。出どこの確認もして間違いなく両親だという証拠もある。会社にダメージはない。」

「そっ、そんなわけないわ。その父親が会社のトップなんだから!」

「そう。コレが明るみになれば、父から俺に代表権がうつるだけだ。それは、願ったり叶ったりだ。古くからの慣わしだろうが、こんなもの、きっぱりやめたかった。君がバラしてくれるなら、よかったよ。」

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」麗華は口を開かない。

「君が性格の不一致で穏便に、この見合いを断るなら、こちらも他言しない。約束する。そうすれば、君の家柄なら見合いなんて、あっちこっちから降ってくるでしょ。騒ぎたてるなら、こちらも騒ぐ。そうなった場合はお見合いどころか‥‥‥‥お嬢様ではいられないでしょうね。」


「わかりました。性格の不一致でお断りしますと祖父と父には伝えます。そして、一切他言しません。」

麗華は立ち上がり、2人に頭を下げて部屋を出て行く‥‥‥‥‥。


「はぁァァァ。終わった。よかった。」

「始めから大丈夫って言ってただろう。」未来が頭をポンポンしてくれる。

「そうだけど‥‥‥‥。」ちょっと甘えたくなり未来の肩に顔つけグリグリする。


「よし。ご飯を食べよう。」部屋に出て女将にご飯の準備を伝える。

部屋に戻ると未来がスマホで何かをしていたので静かに未来の前に座る。

「龍輝がよく頑張ったご褒美に‥‥‥‥‥」ニヤニヤして続きを言わない未来にシビレを切らして聞く。

「ご褒美に?」

「明日から1泊で熱海の旅館を予約した。行く??」答えなんか聞かなくても分かるくせに聞いてくる。

「絶対に行く!!あー今日が金曜日で良かった!!まだ、昼だけど今日は、もう働きたくないな〜。」チラッと未来を見る。

「フッ。働けよ!」っと笑う。



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