ブライアンとルルーがミッツ教団の教会の聖堂で会話をしていると突如、ミッツ教徒が帝国軍の来襲の報告に来る。
騒々しさを感じたミッツ教団司祭も奥の部屋より聖堂に入ってきた。
「騒々しいですね、いかがしましたか?」
「司祭様!帝国軍がこの街に迫っております!」
「何ですと⁉」
報告を受け、驚きを隠せない司祭にルルーが声をかける。
「司祭様、何故この街に帝国軍が迫っているかは分かりませんが、放置しておくわけにはまいりません」
「そうですね」
ルルーと司祭が会話をしていると、別の教徒が更なる報告に来た。
「司祭様!この街に向かっている部隊とは別に、東の砦にも帝国軍が迫っております!」
「何故部隊を2つに分けてまで砦のみならず、この街まで?」
司祭の言葉を聞いて、ルルーは何やら気付いたようだ。
「司祭様!もしや帝国は我々がプレツに戻っていることに気付いているのでは?」
「そうだとして、何故この街にまで部隊を派遣するのですか?」
「帝国は我々、特にギン殿の魔法剣やエイム殿の魔法を脅威に感じているとしたら、我々に砦の救援に行かせないための派遣だと思われます」
「帝国も中々抜かりがないですね」
司祭の言葉を聞いて、ルルーが司祭に告げる。
「ですが、この街を守らなければなりません。私とブライアン殿で迎え撃ちます。ひとまず砦には神官戦士の方々の派遣をお願いします!」
ルルーの提案を聞いて、了承するとともに教徒にも司祭が指示を出す。
「分かりました。それとあなたはムルカを呼んで、砦への救援をお願いしてください」
「承知いたしました!」
その言葉と共に教徒はムルカの元へと向かっていく。そしてルルーも司祭に意思を告げる。
「では行ってまいります!ひとまずギン殿達と合流します」
「お気をつけて。我々は市民の方々をこちらへ避難するよう誘導します」
その言葉を受け、ルルーとブライアンは教会を飛び出し、スップの街の防衛へと向かう。
同時刻、街中にいるギンとエイムも街の騒々しさを感じていた。
「何だ?街が騒々しいな」
「そうですね、何かあったんでしょうか?」
ギンとエイムが会話をしていると住民の声が2人の耳に入って来る。
「大変だ!どうやらブロッス帝国の兵隊がこの街に迫っているらしいぞ」
「何だって?じゃあ早く逃げる準備をしないと」
住民の声を聞いたギンはエイムに対して聞く。
「聞いたか?エイム」
「はい、帝国軍がここまで来ているんですね」
帝国軍の接近を知ったギンとエイムも臨戦態勢へと入る。