ルルー達、そしてトーラス、プラナ達の連携により、土人形を撃破し、ミックサック団の安全の為の逃走ルートの確保に成功した。
その逆側でギン、カイスがゴーレム達をかく乱していた。
その様子に苛立つピッキーが、攻撃行動に移る。
「ああ、もうじれったい。あたいの魔法で消してやる」
ピッキーが魔法を放とうとするが、短剣が飛んできてかわす。
「な、何⁉」
ピッキーが短剣が飛んできた方向を目にするとそこにいたのはブライアンとジエイであった。
「お前の相手は我々だ!」
「そういうこった、いくぜ!」
続けてブライアンがピッキーに対し大斧で攻撃を仕掛け、ピッキーはそれをかわすが、地面がえぐれたことに対して言葉を漏らす。
「な、何⁉この地面のえぐれ方は、あんた本当に人間?」
「あったりめーだ、人間だろうと魔物だろうと鍛えた奴が強いに決まっているだろう!」
接近戦では不利と悟ったピッキーは少し距離を取る。
そんな中、ギン達がかく乱していく中、ゴーレム同士が衝突しバランスを崩す。それを見たエイムがギン達に呼びかける。
「ギンさん達!あとは私に任せてください!」
「頼むぞ!エイム」
ギンの言葉に応じ、エイムは呪文の詠唱を始める。
「風を司りし者よ、古の盟約に従ひて我の望みに応えよ。彼の者らを竜巻の中へ包み給へ。
エイムが魔法で起こした竜巻にゴーレム達が巻き込まれ、竜巻の中で衝突しあい、やがて粉々になってしまい、もはやゴーレム達は行動ができなくなった。
その状態を見てピッキーが驚愕する。
「えええーーー、嘘でしょう!」
とうとうピッキー1人になり、ギン達もピッキーに迫り、ピッキーに言い放つ。
「どうやらもうお前に俺達に対抗する術はなさそうだな」
「う、ううう、何てね、奥の手は最後までとっておくんだよ」
ピッキーがそう言うと地底からもう1体ゴーレムが現れる。
「何だと⁉」
ギン達がひるんでいる隙にピッキーは距離を取り、言葉を言い放つ。
「今日はいいようにされたけど次はこうはいかないからね」
そう言ってピッキーはその場から姿を突如消す。それを見て一同は驚く。
「消えた⁉」
「これも前のブリックと同じで転移魔法を使いましたね」
エイムの言うようにピッキーも転移魔法でその場から姿を消すことに成功してしまった為、この場から追跡するのは不可能である。とりあえずギン達は目の前の敵を撃破することとする。
「ギン殿、あのゴーレムを何とかしなくては」
「俺に任せろ」
ギンは魔法で剣を強化し、ゴーレムを一撃で粉砕する。
ピッキーを逃がしてしまうが、とりあえずの危機を脱することには成功したのである。