ギン、そしてプラナがトーラスを説得する為、トーラスに接近しやすくするよう、ヨナが弓を放ち、ジエイが短剣を投げ、魔導騎士団の兵がひるんでいる隙にブライアンが斧と盾を手に兵達に突撃していく。
「おおりゃあああ!」
ブライアンの勢いに兵達は次から次へとなぎ倒されていき、ブライアンが兵達に叫ぶ。
「おりゃああ!命が惜しかったらこれ以上の抵抗は無意味だぜ!」
「くっ、なんて怪力だ」
兵や騎士がうろたえる様子をみてトーラスが檄を飛ばす。
「うろたえるな、我ら魔導騎士団の武器は剣だけではない!」
「トーラス様!」
「魔法を使うのだ!その男には魔法に対する防御手段はない!」
「はっ!」
トーラスの檄を受け、騎士達は魔法を放とうするがヨナが弓から矢を放ち、ジエイも水の忍術を放ち、魔法の発動を妨害する。
「あたし達の攻撃の速度を甘く見ないでよ」
「左様、我々は説得に来たが、あくまで戦うというならば容赦はせぬ!」
ブライアン達と魔導騎士団との戦いが混戦模様になっていく中、エイム達も魔導師団との戦闘が開始されようとしていた。
「エイム殿、いくら貴殿の魔力でもあの魔導師団を切り抜けてエンビデス殿の所までたどり着くのは容易ではない。私が前面に立ち魔力障壁を張りながら体術でなぎ倒そう」
「でもそれではムルカ様が危険です。ムルカ様も説得して下さるなら別の方法を考えましょう」
ムルカも説得に加わることを志願したうえでの作戦ならムルカの危険が少しでも減少するような作戦をエイムが訴え、エイムの言葉を聞いてウィルがムルカに声をかける。
「ムルカ様、俺がムルカ様をフォローしますよ、そうすれば敵の狙いが俺とムルカ様に割れるでしょう」
「気持ちはありがたいが、貴殿には魔力障壁はないであろう、どうやって魔法を防ぐのだ?」
ムルカがウィルを案じているとミニルがムルカに対し自らの考えを伝える。
「大丈夫です、私の風の楯なら魔法も防ぐのでご心配なく」
「私が防御魔法でミニルを守りますのでムルカ様とエイムはエンビデスの説得に集中してください。ウィル、2人を頼むわ」
「任せてくださいよ、ミニル頼んだぜ」
「では、ウィル殿、貴殿やルルー達の言葉に甘えさせてもらおう」
「皆さん、ありがとうございます。絶対に成功させます!」
ルルー、ウィル、ミニルの前面でのフォローと後方からの支援を受け、エイムとムルカはエンビデスの説得に尽力する。