クエスト、ケネディ大統領暗殺事件は、イイネ様たちと組めば6人編成となってできることが広がる。危険が伴うクエストならば味方が多いに越したこともない。
「きっと仁・武蘭もくると思うぎらん」
「なぜだかアイツはあんたたちに狙いを絞ってる気がするんだよねぇ。きっとメディエの捜査網を潜り抜けて仁・武蘭はクエストに侵入してくる、だからあたいたちにもメリットがあるってわけさ」
「あの、イイネ様はレジスタンスを捕まえたら、その……どうするんですか?」
「はぁ?! 野暮なこと聞くもんだねぇ、メディエに突き出すに決まってるだろぅ?」
「メディエに捕まったレジスタンスの人、はどうなるんですか?」
「さぁ~? 情報吐かせて邪魔した賠償責任でもふんだくった後、スパルにでもなるのかねぇ~」
「……そう……」
ナミがなぜそれを聞いたのか分からない藍は、少し意外そうな面をナミに向ける。
「ところでイイネさん、このクエスト『再』ってなってるのは、何ですか?」
デンちゃんが話題を変える。今度は藍が、平常心を揺らがせた体を覗かせる。流し目を送っていたイイネ様は、藍からゆっくり視線を外すと緩ませた口元から当たり前すぎる答えを発する。
「それは……このクエストが『初』ではないってことでしょう?!」
「以前でのクエストは、クリアが無かったとの推測が立つでべし」
「それにメディエが再依頼するってことは、『メディエは文明の情報と歴史の分岐点を集めている』のを考えれば……『世界を変える
「とんでもなくでっかいやつに決まってるじゃらん」
「真球?!」
「そうよ、お嬢ちゃん。だから必ず仁・武蘭が来るとあたいは思ったわけさ、それに……」
ここで言葉を切ったのなら、もう一度藍を流し見る。
「この『再』クエスト……訳アリなんじゃないかしら?」
藍はイイネ様から目を逸らした……。先程の藍の違和感を思い出したデンちゃんも、その二人のやり取りが気になる。だから藍に問う。
「ラン先輩、イイネさんたちとの合同パーティ、ラン先輩は賛成ですか?」
「うん、いいと思うよ。って言うかこちらからお願いしたいくらいだ」
「あーら……あんたたちちゃんとクエスト条件に目を通したのかい?」
「最低参加条件に『1パーティ5人以上』となってるはずだぎゃ……」
「……本当だ……俺たちがクエストに参加するにはイイネさんたちと組むしかないってことか……」
「なら、決まりだね。お前たちも分かったかい?!」
「ざす」
「ほいさ」
「よろしくね、エモさんバズさん」
「じゃあ、ケネディ大統領暗殺の謎を暴く【再】、スペシャルレアクエストに初挑戦だ! みんなよろしく!」