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青龍20

朝起きて、いつもと同じご飯を食べ、着替える。

顔を洗う理由も、ひげを剃る必要も、寝癖を整える意味も、消えていった。


満員電車に揺られ、会社へ。


社内では、死んだような顔をしてキーを叩く同僚たち。

大声で怒鳴っている上司。ずっとスマホをいじっている部下。


私もパソコンに向かう。仕様変更の連絡に伴い、これまでの作業が無効化された。


夜深く、退社。深夜まで営業しているスーパーで、カップラーメンを買う。


誰もいない、狭い我が家へと帰宅。


私は、もう、感情を消すことにした。

私は、もう、辛いとも思わなくなっていた。


私は、いつ、人間をやめたのだろう?


【哲学的ゾンビ】

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