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青龍19

敵陣に潜入している使者からの狼煙のろしを確認した。

煙の発生している方向や色、それらを総合的に読み取り、合図の意図を汲み取る。


すぐさま将へ報告に走る。


「敵陣の情報、伝令に参りました」

「詳細を」

「本日の敵陣の晩ご飯はカレーだそうです」


場に緊張が走る。重い沈黙の時間の後、将が口を開いた。


「我が軍の晩ご飯は…ビーフシチューとする!」


その場にいた兵たちが歓声を上げる。いやったぁ!今日はビーフシチューだぁ!


しかし、その機密情報を敵陣へ知らせまいとするスパイもまたそこに紛れ込んでいることなど、この時はまだ誰も知る由はなかった。


【情報戦】

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