令和七年四月二十九日
〇〇高等学校
教職員各位
〇年〇組
代表:サクラガワ アヤコ
『メイク道具一式の回収に関する嘆願』
拝啓
陽春の候、貴職におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
日頃より私ども生徒の教育に対し、格別のご指導ご鞭撻を賜り、心より感謝申し上げます。
さて、去る令和七年四月二八日(月)の放課後巡視に際し、私を含む数名の誇り高きギャルたちが、校内において所持していたリップクリームを含むメイク用品一式を、校則違反物品として一時的に押収された件につきまして、以下のとおり、嘆願の意を表明いたします。
当該物品は、確かに「校内での不要不急な化粧行為を禁ずる」という校則の趣旨に照らし、軽率な持ち込み・使用であったことを、私どもギャルたちも真摯に反省いたしております。今後は校則順守を旨とし、節度ある行動に努めてまいる所存でございます。
しかしながら、当該メイク用品(リップクリーム、ビューラー、マスカラ、チーク、コンシーラー等)は、いずれも我々ギャルが日々の自己肯定感の維持と社会性の涵養を目的として、個人の自由と表現、また、ギャルがギャルであるための崇高な理念に基づいて所持していたものであり、それらが一律に「不適切物品」として押収された現状については、いささか再考の余地があるものと存じます。
つきましては、以下の条件の下、当該物品の返却(回収)をお願い申し上げますとともに、今後の指導に際しても、ギャルの「自分らしさ」、及び規律との両立のためご配慮賜れますよう、謹んでお願い申し上げます。
記
一、対象物品のうち、リップ・チーク・ビューラー等、日常的な“盛れ”の維持に資するものであり、かつ個人衛生に深く関わる私物について、返却を希望いたします。
一、今後、当該物品は校内、校外、いかなる場所に関わらず、「ギャルマインド」の発揮のためと心得て行動することをここに誓約いたします。
一、万が一にも同様の事案が再発した際には、「一度目は青春、二度目はアウト」の精神に則りつつ、以降の指導におけましても、校内 “かわいい革命” を全面的に遂行して参ります。
以上
何卒、誠意あるご対応をご一考賜りますよう、お願い申し上げます。
敬具
【嘆願書】