夕暮れの校庭。バスケットコートで、ボールをパスし合いながら、語り合う男子高校生2人。
翔太「…もうすぐ卒業だな。なんか、あっという間だった気がする。」
蓮「だな。三年間、色々あったけど…」
シュートを打つ。リングに当たり、外れる。
蓮「俺、未だにあの時のこと、ちょっと気にしてたんだ。美咲のこと。」
翔太「あー…あの三角関係っぽくなったアレな。正直、俺も気まずかったよ。」
ボールを拾い、再びシュート。リングに当たり、外れる。
蓮「…美咲、俺に告白してきたけどさ。知ってたんだよ、翔太のことが好きだったの。」
翔太「まじか。」
蓮「まじ。わかってて、ちょっと意地張ってたんだ。変なプライドというか。」
苦笑しながらシュート。今度はリングに当たることなく外れる。
翔太「俺もさ、美咲に何も言えなかった。蓮との関係崩れるのが怖くて。」
翔太「でも今こうして、バカみたいにバスケしてるのが一番楽しいわ。美咲のことも、もう過去だしな。」
蓮「俺も同じ。なんか、やっと言えてスッキリしたわ。」
シュート。バスケットゴール横2メートルへ向かう放物線。
翔太「ま、いろいろあったけど、やっぱ俺たち…」
蓮「いいチームだったよな。」
シュート。結果は同上。
翔太・蓮「「ありがとうな。」」
せめて入れろや、と思う。
【初心者】