「あー! ムラムラするわ! 合体したーい!! 誰でもいーから合体したーい!!」
ヒロイン(?)にあるまじき台詞を吐き、雉四郎はコマネチする!!
一応、雉を擬人化させた畜生ではあっても、設定上では美女だ!!
頭がパーでも顔と体がよきゃいいクソメンズどもからすりゃ垂涎であり、ここにはそれにも劣る畜生どもがいたわけであるが……
「な、なんてことじゃーい! こんな合法的(双方の同意という)にヤリ捨てできる美味しい展開なのに……肝心な場面でムラムラせーーん!! うひー! 虚無感と緊張感でいっぱいじゃー!!」
血の涙を流し、猿三郎はのたうち回る!
なぜならば彼のポークビッツはなんの反応もせず、ポークビッツのままだったからだ!!
「こ、こりゃマズイっぺさ! “初めて風俗に行ったはいいけれど、緊張して入口の前で右往左往しちゃった。結局、家電屋でいらない単1の電池を買って終わっちゃったよォ……クスン症候群”だっぺよ!!!」
「長いし! なんですかそれ!?」
猫五郎がツッコむ!
「とにかく! 雌っ子はゾンビビス、雄っ子は賢者モードになる! あの餌には、そういう毒が混ぜ込まれてたっぺよ!! オラさぁの舌がそうだと言ってるべさァァァ!」
そんなことをのたまうベンザーも賢者モードだった! 心なしか内股だ!!
「こ、交尾ィィィ!!」
理性を失った雉四郎(そもそもそんなもの米粒ほども存在してなかったが!)、半ば脱ぎかけ状態で襲いかかる!
「やめて下さい! 雉四郎さん!!」
「やめんかーい!」「やめてくんろー!」
興奮状態の雉四郎は、3匹のパンツをもぎ取ろうとする!
さてはて、この状況をわかりやすく説明しよう!!
これを読んでるメンズはきっと万年童貞で、後もうちょっとで魔法使いになれるか、もしくはなってしまったという、そりゃどうしようもない人たちに違いない!!
なぜわかるのか!?
そんな暇な非リア充のメンズしか、こんな小説を読むわけがないからであーる!!
もし陽キャのグラビアアイドルっぽい女のコでコレ読んでいたら、そりゃ奇跡だ! レア物だ! うーん、ボク(作者)と結婚して下さい!
と、脱線はこの辺にして、さてはてどうして話を元に戻して、健全なメンズの中学生の時分は、そりゃ夜になりゃモンスターと化して、ポークビッツがウインナーくらいになって、1人でハッスルしていたことは想像に難くはない!!
もちろん、股間が天狗の鼻くらいに真っ赤になった経験もきっとあるだろう!!
排尿の際に、疼痛に悩まされることにもなっただろう!!
そして、深夜3時ころ、やることやり終え、賢者モードに達した貴方は、翌日の学校のためにベッドに潜り込む!
若干ヒリヒリするポークビッツ!
なんか玉袋とその下が痛くて、なかなか寝付けない気がするけれど、やりきった感じはある!
そんな折、いきなり部屋の扉が開く!
ここからは想像力を全力に発揮して頂きたい!!
そして、現れる母! なぜかピンクのネグリジェだ!
そして、現れる婆! なぜかホワイトのネグリジェだ!
「かあちゃん…ばあちゃん…なにを…」
「タカシ♡」「タカシ♡」
そしてなぜか貴方(この場はタカシとしておく)に、とろけそうな熱視線を送ってくる!
そう! この身内2匹は、唐突に沸き上がった母性本能に浮かされていたのであーった!!
艶めかしいモデルのような足取りで、舌なめずりをしつつやって来る母と婆!!
「かわいいタカシィ♡」「なでなでさせてタカシィ♡」
「ヒッ!」
そして犬猫カフェの客ばりに、強烈に撫で撫でしてくる!!
「ギャアアア! や、やめちくれぇッー!!」
これをお読みの貴方ならわかるだろう!!
発射した後は敏感なんだ!!
触れられたくないのよ!!
しかも、相手は身内だ!
そもそも身内のネグリジェなんて見たくねー!!
タカシの望んでる、“親子どんぶり”ってこんなんじゃねー!!
……と、猿三郎とベンザーの精神はこんな状況下にあったのであーーる!!
「自分がヤられて初めてわかる、凌辱されることのツラさだっぺぇー!!」
メンズも畜生もレ○プ物が大好物だが、実際の話そんな即物的なエロッティやスケベッティで女性が気持ちよくなるわけがあるまい!
あいや! 現実としては、発射後に母と婆に触れられるくらいに不愉快極まりないのだ!!!
つまり! エロ本やAVを観過ぎて、現実と空想の区別がついてない人たちには大いに反省してもらいたい!!
「なんでもいいから、誰かなんとかせんかーい!」
困った時は他力本願な畜生、猿三郎がのたまわった!
ズッドゴオンッ!!
そんな危機的な状況に、タイミングよく食堂の扉が木っ端微塵に吹き飛ぶ!!
「オドゴオオオオオッ!!」
「「「ギィャアアア!!」」」
そう! こんな時に、よりにもよって、あのババエロンガが出現したのであーった!!
「な、なんてことだ! 前門の雉四郎さんに、後門のオ・ウーナ副艦長だなんて!」
「そうだァ! オラたちの“肛門”までババエロンガに開発されちまうだァァァ!! もうおしめえだぁ!!」
「ふざけるぬァァ! ワシはイヤだぞォ!! 開発するのは好きでも、開発などされたくはないわーい!」
「いったいなんの話ですか!?」
修羅場と化した食堂! 超宇宙中を探してもここまでヤベェ食堂はないだろう!!
「交尾ィィィ!!!」「オドゴオオオオオッ!!!」
あわやゾンビビスとババエロンガに、サンドイッチにされる3匹!
このまま押し潰されてしまうのか!?
つまり“圧しの子”となってしまうのか!?
「も、もうダメだァァッ!」
猫五郎は観念してお目々を閉じる……
「ッッ! ……? ……あれ?」
お目々を閉じてあるあるだが、何事も起きない!
そりゃそうだ! だってここで何かが起きたら、物語が終わってしまうが故に(18禁展開という意味でも)!!
「コイツらはアタシの獲物よ!」「黙りゃぁ! 小娘がぁ! ワタスのオドゴだよォ!」
薄っすら開いた猫五郎のお目々に飛び込んできたのは、ゾンビビスとババエロンガが激しく揉み合っている様相だった!!
そう! 周知の通り、ゾンビビスという存在は、縄張り争いが激しいのだ!!!
まさにキャッツファイト!
……と、言いたいところだが醜い!
すごぶるどちゃくそ、実に醜い!!
髪を振り乱し、鼻の穴を全開でおっぴろげて、ナックルアローかますのはお色気でもなんでもない!!
スルメ乳を揺らし、歯がほとんど残ってない歯茎をむき出しにし、32文人間ロケット砲で飛んでくるのはお色気でもなんでもない!!
「ひぇえええ〜!」
「ちゃ、チャンスだべ!」
「今のうちに逃げるんじゃあ!」
ハイハイして逃げる3匹!!
なんとか危機を脱する!!
「まさにスケベッティにはスケベッティをぶつけるんだよ! ……を、地で行くオラの天才的な発想が冴えわたる結果だべ!」
「嘘つかないで下さい! 単なる偶然でしょ!」
テヘペロするベンザーに、皆がイラッとした!
「そ、そうだ! そういえば、なぜシチューに毒なんかが…あ! まさか、皆がおかしくなったのは……ミーシャさ…ん?」
厨房の奥に隠れていたミーシャは、ゾンビビスとババエロンガの奇声を聞くまいと耳を塞いでカタカタと震えていた。
「私は……私は……」
「そうじゃぁー! このクソ雌猫の飯を食うたらこうなったんじゃ! ワシのムラムラをどうしてくれるんじゃー!!」
「そうだっぺ! オラたちの性春を返すださぁ!!」
なにかを告白しようとしたミーシャを遮り、猿三郎とベンザーが意味不明な絶叫を上げる!
「ちゃんとミーシャさんの話を聞きましょうよ!」
『コーポー。……手筈は順調か、ミーシャよ』
「こ、この声は……さっきのモニターから?」
猫五郎は、ミーシャがグルリと回したモニターから声がしている事に気付く。
「ミーシャさん! 誰と話していたんですか! まさか……」
「猫五郎くん。実は……」
「話して下さい! ミーシャさん!」
「グルルルッ!」
「え?」
猫五郎は振り返って、びっくら仰天した!
なぜならば、そこにはお昼寝中だったはずの犬次郎が怒り狂っていらっしゃったからであーーる!!!
やっぱり、ここで次回につづーくぅ!!!