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34 アングリー&アングリー

 怪しげな小屋の扉を開いた猫五郎と時端芽!


 そこで見たものはッ!?


 次回に続く……と言いたくなる場面だったが、あいにくと始まって60文字ほどしか進んでないので、残りを今から述べ連ねて参りたい所存!!


「うっ!」


 さてはて、扉を開いて猫五郎がまず感じたのはヤベー異臭だ!!


 オッサンの濃い汗と加齢臭に、まるで吐瀉物と排泄物を混ぜ込んだこの臭い!


「ま、まさかこの臭いはッ?!」


 猫五郎の嫌な予感は当たった! ってか、そのまんまだった!!


 狭くるしい小屋の中、中腰になったオッサンたちが敷き詰められていたのだ!!


「んんんんん〜ッ!!」


 そして全員が顔を真っ赤にしてイキっていた!


「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」


 ブリブリリュリュリュリュリュリュ!!!!!! ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!!


 まるで某匿名掲示板に書かれた爆音を響かせ、尻の下に置かれたバケツに勢いよく放出しているという地獄だったのであーる!!!


「や、やめろ! 見るな! 彼らはちゃんと扉を閉めて“大”ができる良い子たちなんだ!!」


 確かに世の中にはトイレを閉めずに用を足すオッサンたちが一定数いる! 彼らは扉を閉めるよう訓練されたエリートオッサンたちなのだーった!!


 パカ之進に馬乗り(アルパカなのに)にされ、動きを封じられているパパチチイヤン(魔族なのに)がそうのたまわった!


「まさか、これがあの肥料の正体…あれ、美少女のマシュマロ…んんんッ!?」


 猫五郎はハッと気づく! オッサンたち全員が女装していることに!


「ハァハァ……なに見てんだバカヤロー! 拝観料とんぞ!」


 猫五郎の一番近くに居た、ハゲ散らかった頭頂になぜか大砲を装着し、そしてさらになぜか体操着にブルマを履いたオッサンがお目々を血走らせて怒り狂っていらっしゃった!


「“ヤオミ”…」


 猫五郎は体操着のゼッケンに書いてある名前を読んで確信する。


 そう。彼こそが、KGK61のヤオミなのではなかろうかと!


「さ、詐欺じゃん…」


「詐欺じゃない! 彼こそが正真正銘、K還暦GK決戦兵器61(61人のオッサンの平均年齢を示す)なんだ!」


「野菜についてたブロマイドと違うじゃないですか!」


「しゃ、写真うつりが悪いだけで…」


「顔形どころか、性別すら違うじゃないですか!

 それに還暦型決戦兵器って、確かチブサー帝国のキグルミがそんな名称で……」


 無駄に記憶力がよい猫五郎がそう呟き、ヤオミのネームの下に『本名:八百屋八百吉やおややおきち』とあるのを見て、まさか『26 復活のS』で出てきたローション家の誇る巨大KGKのモデルになった存在なんて、そんな偶然があるわけないと、作者の雑な適当設定なんじゃないかという疑問を記憶から抹消したので、ついでに読者もそこら辺は流して読むべきだと思う!!!


「斯様な事が市井で行われていたとは…ん?」


 時端芽が凄惨な現場をお目々にした上様の顔をしていた時に、なにかに気付いて振り返る。


「ゴボウより魚を喰わせて欲しいゼ☆」


 そこに居たのは、リーゼントをした、肩パットを何十枚にも入れてんのかってぐらいに肩がパンパンに張った、スクール水着を着た色黒のオッサンだった! その彼はゴボウを切なそうにポリポリしながら脱糞に勤しんでおられた!


「ま、まさか、麻呂が買ったゴボウは……ウッ! オゲェー!!!」


「ヒームヒムヒムヒム(´;ω;`)!」


 ゼッケンに『ウオコ(本名:鮫島魚雅さめじまうおまさ)』とあるのを見て、時端芽もパカ之進もその場で激しく嘔吐した!!


「キッサマー! どこで吐いとるっちゅーちょーろーがーい!!」


 パンチパーマにゴリラみたいな風貌のセーラ服のオッサンが怒り狂う! ゼッケンには『タメヨ(本名:鬼瓦溜蔵おにがわらためぞう)』とあった!! 


「こっちのリーゼントは『07 恐怖の48手性艦隊』でシバキイーヌに速攻で撃破された機体に、こっちのパンチパーマは『22 犬次郎タヒす』に出てきたアール・バイターの愛機に似てる! そ、そんな事が!!」


 作者泣かせの無駄に記憶力のよい猫五郎がそうのたまう!!


 そういや、幸薄そうな薄らハゲや、クワガタみてぇな頭したジジイや、歌舞伎役者とピエロを足したキワモノみてぇなオッサンもいたが、とくに取るに足らない特徴しかないモブだったので、文字制限を考えて泣く泣く割愛させて頂く(現在まででおよそ2000文字)!


「キェー! やんごとなき麻呂に、こんな汚物を喰わせるとは許せんでおじゃーる!!」


「ヒームヒムヒムヒム(# ゜Д゜)!」


 激怒する時端芽とパカ之進!!


「バカヤロー! 俺が食ったカボチャから出た栄養で作ったカボチャを感謝して喰え!!」


 激怒に激怒で返す八百屋八百吉ことヤオキチ!


 オッサン同士が醜く言い争う、不毛かつカオスな状況に陥っていた!!


「こんなとこで、コソコソとなにをやっとるんじゃーい!?」


 そこに突如として現れた、ほっかむり(中のボリューミーな髪でボンバーしている)をつけたジジイがやっぱり怒り狂っていらっしゃられる!!


「あ、アルブス・アルボル様!」


 パパチチイヤンがこの世が終わってしまった顔をした!


「糞かけジジイ…じゃない。“タクゾウ・シラキ”!」


 猫五郎がラスボスでも見るかのような顔をした!


「バカヤロー! この白木のクソジジイ!」


「ファッキン! オールドメェーン★」


「おんどりゃー! このイカレた老いぼれがァ!」


 ヤオキチ、鮫島、鬼瓦の3者(+他のオッサンたち)が血の涙を流して怒り狂う(怒ってばかりだな。この小説)!!


「え? 仲間なんじゃ……」


 てっきり一味だと思っていた猫五郎はびっくら仰天する!


「バカヤロー! そんなわけあるか! こんな大昔の超日本に連れて来られて、女装して、野菜食って、脱糞するのを好き好んでやってると思うのか!?」


「ええ、そんな! 大昔? ど、どういうこと!? それにてっきりそういう性癖かと!」


「この鬼瓦! 女子校生の排泄には興奮するが、自分の排泄には興奮せぇーん!!」


「いや、それはそれでどうかと思いますけど!!」


 そんなやり取りをしてると、白木はプルプルと震える。


「ワシを無視するなァァァァァ!!!」


 畜生転移始まって以来のイカレた顔で、白木は激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームしたのであーーった!!!

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