怪異登録番号 :た‐72
危険度 :竹
対応マニュアル :
た-72の出現が確認された場合、偽装シナリオ「住民の避難」に従って各機関は連携を取り、一般人を影響が及ばない場所に避難させ、安全を確保してください。
た-72と交戦する際は霊力の宿る武器を用いることが望ましいですが、通常兵器による処分も不可能ではありません。
また、た-72はイヌ科の動物を極端に恐れる傾向があるため、交戦する際、ピットブルやドーベルマンと言った比較的大型で好戦的な犬種を同行させれば威嚇効果があることが確認済みです。
説明 :
た-72の本来の姿は不定形の思念体であり、その活動範囲は日本全国にある奥深い山林ですが必要とあらば臆することなく人里にも現れます。
た-72は動物の死骸に憑依し、まるで乗り物のように操ることができます。た-72はどんな動物にも憑依することができますが、特に霊長類の死骸を憑代とすることを好むようです。
霊長類の死骸に憑依した、た-72は以後、た-72-αと表記されます。
た-72-αは簡単な言語であればカタコトながらしゃべることができますが、その粗暴さから会話が成立することは稀です。
また、た-72-αは言霊を媒介として人間を洗脳支配する能力があり、意志の弱い人間から順番にた-72-αの忠実な奴隷となり、その餌集めのために使役されることになります。
た-72-αの言霊による支配の効き目には個人差があるようですが、その近くにいる時間が長ければ長いほどた-72-αの支配力は強まってゆきます。
その支配の緩和・解除には長期間による催眠療法をおこなうほか、神仏に帰依した者による祝詞や真言、読経などを唱え聞かせることが有効です。
た-72-αは全ての人類に対して激しい憎悪を抱いており、その尊厳を踏みにじることに無上の喜びを見出し、そのサディスティックな欲望を満たそうとします。
昔ばなし「猿神」や都市伝説「サルヒキ」に登場する怪異はた-72-αの同種の別個体と思われます。そちらの民間伝承などを詳しく精査することは重要な情報を得る手がかりになる可能性が高いです。