SCPとは自然法則を逸脱した、
異常な生物や物品、現象の総称であり
識別子で呼称される。
通称「ビルダー・ベアー」こと「SCP-1038」は
一見、ごく普通のヌイグルミなのだが
生命を持っており、自らの意思で動くことができる。
知性もある程度そなえており
人間とも意思疎通を取ることができ、
踊ったり、足にしがみ付いたりと
かわいい仕草を見せる。
しかし、それは
獲物を油断させるため罠。
SCP-1038は自らの「複製」をこしらえるため、
人間を含むあらゆる生物の肉体の一部を切り取り、
その素材とする凶悪極まる習性を持つ。
専門機関の調べでは既に複数の「複製体」が
確認されている。
切り落とされた人間の「耳」だけで
全身が構成されたもの、
内部に女性の胎内から摘出された
かつて胎児だった肉塊を詰め込んだものなど、である。
SCP専門の対策・研究組織「財団」は
SCP-1038の回収に一度は成功したものの、
現在、その所在は不明となっている。