目次
ブックマーク
応援する
1
コメント
シェア
通報

第60話 正義の味方

正義の味方

ウルトラマンを真っ先に連想した。

なぜ、M78星雲から地球の平和を守るため、無償で怪獣や宇宙人と戦ってくれるのだろうか?


今異世界のA王国は、魔物に襲われて存亡の危機に立たされている。

そこに、B帝国の方向から勇者一行が颯爽と現れて魔物を倒した。


「王国民よ。大丈夫か。我々が来たからには、魔王・悪人から皆さんを必ず守ります。」


「ありがとうございます。貴方がたのお陰で民の命が救われました。何とお礼をすれば良いか。」


「お礼など要りません。私たちが勝手にやっている事ですから。」


「貴方たちは、何て素晴らしい方々なのでしょうか。貴方達こそ、本当の正義の味方なのですね。」

民衆は、正義の味方を称え、歓声を上げる。


勇者たちは、A王国を襲う魔物、悪人を片っ端から倒していく。アドバイザーの指示で。



そして、偶々自然災害にA王国は見回れて大被害になり、各国に助けを求めた。各国は救援部隊を派遣する事を決めるが・・・。


「勇者さま。彼処にA王国を狙う軍隊がおります。」アドバイザーの言葉に、颯爽と軍隊を気散らす勇者。

そして、悪の軍隊、悪人を根こそぎ倒していく。


勇者の活躍に歓声で迎えるA王国民。感謝を伝える王国。


B帝国のみが疲弊するA王国に寄り添う。


その裏でB帝国は、密かに各国に宣言する。

「A王国は、我々の属国となった。手出しは、無用に願いたい。」

静かに国が乗っ取られる。A王国の誰も知られずに。

勿論。正義の味方は、そんな俗世間には、関わっていないと信じたい。


怖い話である。


この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?