選ばれた村娘は聖剣を携え、遥かな道を往く ~ただし選ばれただけの娘は、未だ謳われることなく~
杵島 灯
異世界ファンタジー冒険・バトル
2025年04月10日
公開日
23.5万字
連載中
外の世界への『夢』を持ちながら辺境の村で暮らしていたローゼは十七歳になったある日、王都から来た大神官に「聖剣の主として選ばれた」と告げられた。
しかし世にある十振の聖剣は所持できる家系が決まっている。
辺境の村に生まれた自分とはもちろん何の関係もない家だ。
どういうことか、と戸惑うローゼに大神官は重ねて言う。
「あなたが持つのは、四百年のあいだ誰も手にしていない『十一振目の聖剣』です」と。
記録がほとんど無く、謎ばかりが多い『十一振目の聖剣』は、その持ち手としてローゼが選ばれた理由すらも謎だった。
この聖剣はどういう類のものなのか。そもそも、何の才覚もないただの村娘に聖剣の主が務まるのか。
悩むローゼは村の神官であるアーヴィンの助言も受け、最終的に「聖剣の主になる」と決めて憧れの外の世界へ旅立つ。
そこで出会ったのは、村にいたときには想像もできないことばかりだった。