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見送る側、見送られる側

受け入れるのに時間がかかるのは当たり前。

それは、街で生きたという証拠。

悲しくなるのは。

喪失感をすぐに受け入れがたいのは。

他の誰よりも、その街で長く生きたからこそ。

街で、しっかりと、地面に足がめり込むぐらいに、人生を歩んだからこそ。


どれだけ心の準備に時間をかけたとしても。

簡単に整理できるわけがない。

不安になって当たり前。

最強の友、いや、友という言葉以上の存在である人がいなくなるのはどれほどの喪失感か。


私自身が、5年間職場で生きて。

去る方が楽だと分かっていながらも。

全員が退職したら残された雛たちはどうなってしまうのか?

そんな状況に立たされた時、私はただ1人残った。

そして体を壊した。


あまりにも私の過去と重なるヴァンダーマーの今は、もうバッドエンドの道を歩いていると言っていい。


おはようが怖くなるほど。

日常が恐ろしい。

今すぐにおやすみをしたいと思う程。

心の負担がかかるだろう道を今から彼は歩む。

それを支えてくれるのは、いつだって友だった。

例え危機的状況にチョケたり笑ったりしりとりする可愛い雛たちに囲まれていたとしても。

それでもきっと、寂しくなる日常は止まらないことでしょう。


だけどヴァンさんにはとても素敵な雛――ううん、すごく頼もしい羽を持つ鳥たちがいるから。

これからは鳥たちが、ヴァンさんの心を支え、温めるという、新しい物語の始まりであり、幕開けになったのだと私は思う。


破壊は創造の始まりと言うように。

一度心を破壊されたヴァンダーマー。

だから、これからは。

強い翼をさらに鋭くする鳥たちと共に。


”誰よりも心に残る『黒』となる始まり”


そんなストーリーのカーテンが上がったのだと私は思っています。


私の時は味方がいなかったけど。

ヴァンダーマーにはたくさんの味方と、友人がまだまだたくさんいるから。

たくさん、たくさん、たくさんいるから。


失ったものばかりを数えずに。

両手から溢れるほどの残っている者を見てほしい。

本当に、こぼれる程いるから。


だから、まだまだ生きてほしい。



こんなことを願ってしまうのは、私という観測者のエゴでしかない。

それでも、本当に、唯一無二の存在としてあり続けている人だから。

誰にも超えられない『黒』として君臨してほしいです。


泣きすぎて、画面が見えなくて、一体私の文章はどうなっているのかな?て思うぐらい、滅茶苦茶涙が止まらない赤いギャングのストーリーは、とても素敵でした。


ありがとう。

たくさんの感動をありがとう。


たまに帰ってきて、「ちょっと遊ぼうよヴァンさん」て来てくれたら、嬉しいな。

そんな未来をほんの少しだけでも夢見て。

ヴァンダーマーが煙草を咥えながら笑う未来で溢れますように。



大好きです。

心から大好きです。

大好きです。

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