前回の配信で大バズりしたあーし。
今日のターゲットは湿地エリアに生息するリザードマンだ。
こいつらはゴブリンやオークとは違い、知性が高く、集団戦術を駆使する危険な相手だという噂だ。
でも、あーしにはそんなの関係ない。
最強の空手技でぶっ倒してやる!
ドローンをセットし、配信スタート。
画面にはあーしの笑顔が映し出され、リスナーたちの期待が高まる。
「みんな、今日も見てくれてありがと! 今回は湿地エリアでリザードマンたちを狩っちゃうよ!」
『花緒ちゃん、今日も頑張って!』
『リザードマンって強そうだけど、大丈夫?』
『花緒ちゃんの勇姿を楽しみにしてる!』
「大丈夫! リザードマンなんか、あーしの空手でぶちのめすから!」
湿地エリアに足を踏み入れると、早速とばかりにリザードマンたちを探した。
リザードマンたちはその環境に適応しており、湿地の中を自在に動き回っているという。
さあ、どこにいるの?
出てきなさい、トカゲ人間ちゃんたち。
あーしは警戒を怠らず進む。
しばらく進むと、遠くにリザードマンたちの姿が見えた。
ヤッバ、マジでトカゲ人間じゃん!
彼らは鋭い爪と尾を持ち、光る目でこちらを睨んでいる。
「よし、ぶちのめしてやる!」
あーしの殺気に気づいたのか、リザードマンたちは一斉にあーしに向かって突進してきた。
彼らの動きは素早く、連携も取れている。
しかし、あーしはその攻撃を見事にかわし、反撃の態勢に入る。
「ふん、そんなノロい攻撃なんて当たらないよ!」
リザードマンの一体が鋭い爪で斬りかかってくるが、あーしはその攻撃をかわし、カウンターの拳を叩き込む。
「せいやっ!」
拳がリザードマンの顔面に命中し、そのまま後ろに吹っ飛んだ。
続けて、もう一体のリザードマンが尾で攻撃してくるが、あーしはそれを飛び上がって避け、そのまま空中で回し蹴りを放つ。
「とう!」
回し蹴りがリザードマンの首に命中し、その場にドズンと倒れた。
どんなもんだい!
あーしの動きは迅速で無駄がなく、リスナーたちはその華麗な戦闘技術に見とれただろう。
『すごい!』
『花ちゃん、マジでカッコイイ!』
『リザードマンをこんなに簡単に倒すなんて!』
「どうだ!」
あーしがえっへんと胸を張ると、残りのリザードマンたちは怒りを感じたのか一斉にあーしに襲いかかってくる。
彼らの攻撃は連携が取れており、まるで一つの生物のように動いていた。
だけど、あーしはその攻撃を冷静に見極め、すべて受け流す。
「その程度じゃあ、あーしには通じないよ!」
リザードマンの一体が尾を振り回して攻撃してくるが、あーしはその動きを読み、逆にその尾を掴んで引き倒した。
そのまま地面に叩きつけ、動きを封じる。
「これで終わり!」
最後のリザードマンに向かって、あーしは全力で突進し、渾身の一撃を放つ。
ドオオオオオオオオオオオオンッ!
その一撃はリザードマンの胸を貫き、彼の巨体を倒す。
「どうだ、あーしの実力!」
リスナーたちはその勇ましい姿に感動し、コメント欄は大盛り上がり。応援のメッセージが次々と流れてくる。
『花ちゃん、最高!』
『すげえええええええええええ!』
『マジか……』
『やっぱり花緒ちゃんは最強のダンジョン配信者だ!』
『あれ? この強さって軽くAランクじゃね?』
あーしはそのコメントに微笑みながら、画面に向かって手を振った。
「みんな、ありがとう! これからもあーしの配信、よろしくね!」
配信が終わると、その映像はすぐにSNSや有名動画投稿サイトで拡散され、またもや大バズりすることとなった。
あーしの名声はさらに高まっていくだろう。
「でも、これで天狗ちゃんになっちゃダメ。もっともっとダンジョン配信がんばろ。そんでもって、お小遣い稼ぎを頑張るんだ」
あーしはひとり意気込むと、さらに別のエリアへと向かった。
〈ギャル空手家・花ちゃんch〉
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