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番外編:『カメラが捉えた!! 衝撃映像「テイクアウター度会 白昼堂々の失禁劇」』(週刊ぼん春4月28日号)

 令和7年4月19日。税アール池袋駅中央改札口近くの多目的トイレにて。突然の腹痛を催しトイレダッシュをキメていた週刊ぼん春の記者が、衝撃のスキャンダルを捉えることに成功した。


「テイクアウター度会 お持ち帰りの流儀」など、数多くの冠番組を抱えるトップスター・度会憲治(47)。そんな彼がついこの間、トイレに間に合わずに失禁していたというだから驚きだ。


「いや、目を疑いましたね。今どき、駅でお漏らしするなんて、許されるのは中学生まででしょう? それをまさか、誰もが知っているテレビスターが・・・・・・というのですから、それはもう衝撃でした。・・・・・・あ、もう漏れそうなんで行きますね」(今にも漏らしそうなぼん春記者)


 駅のトイレへと消えた記者に代わり、急遽現場に呼び出された記者によって取材を続行したところ、さまざまな事実が浮かび上がってきた。


「当時はあの『テイクアウター度会 お持ち帰りの流儀』の撮影をしていたみたいなんですよ。ロケ現場に来ていた今回のゲストが、この辺では有名なキャバクラ『Voyanger』のナンバーワンキャストK嬢だったんです。拙者だって昨日シャンパンタワー入れたのに結局は芸能人かよ、って脳が破壊されるような気分でしたね」(怨嗟に飲まれたキャバ狂いの男性)


 週7で「Voyanger」に通っているというこちらの男性は、血の涙を拭いながらも、本誌記者の取材に答えてくれた。


 しかし、それがどうして今回の失禁劇につながるのだろうか?


「度会とK嬢は、そこの多目的トイレを逢瀬の場に選んだみたいなんですが、当時トイレには先客がいたんです。それが気に入らなかったのか、度会はドアを執拗にガチャガチャさせる嫌がらせに走っていました。ホント、尻の穴の小さい男ですよね。なぜあんな奴がモテて、拙者は天涯独身なのか。世の中は本当に理不尽だと、この世の全てを呪ってやりたくなりましたよ」(同男性)


 取材を重ねていくにつれ、次第に男性の語気にも力が込められていく。それほどまでに、K嬢を取られたショックは大きかったのだろう。


 こちらの男性は怨嗟の炎に飲まれてしまい、取材の続行が困難となってしまったため、記者は他の通行人にも話を聴いてみることにした。


「多目的トイレの方からいきなり『ドゴォォォーーーーン!!!』って、とんでもない音がしたものだから、びっくりして振り向いたんですよ。そうしたら、中から私のヘキドストライクな男装執事様がご光臨なさったんです! いや~、もう語彙を失いましたよね」(最近男装執事カフェにハマった女性)


 そう語ってくれたのは、同じく事件現場に居合わせていたという女性だった。その日は行きつけの男装執事カフェに開店凸するために池袋駅まで来ていたのだという。


「度会の野郎、あろうことか私の王子様をナンパしようとしやがったんですよ。でも、ここからがまたイケメンポイント120万点でして、なんと、強烈な後ろ蹴りの一撃だけで度会の奴を黙らせたんです! パンプスが突き刺さって抜けなくなる程のあの威力たるや! 私がトイレの扉の代わりになって全身で受け止めてあげたいくらいです! その後、パンプスが抜けなくてケンケンで去っていく後ろ姿もキュートで、これがまたギャップ萌えなんですよ! なんなんですか、はぁー! SU☆KI! ・・・・・・え? 度会の失禁の話をしてくれ? 知りませんよ、そんな奴。せっかく浄化された目が腐るので見ていません」(同女性)


 記者は度会の失禁について尋ねたかったのだが、完全に限界オタクモードとなってしまった女性の話を軌道修正することは不可能であった。


「ですが、もう一つだけ、どうしても許せないことがあるんです。あのとき王子様におぶられていた、あのバーコードハゲ! なんてうらやまけしからん! 今すぐ私とそこ代われ! この(放送禁止用語)がぁ!」(同女性)


 これ以上の取材続行は困難を極め、池袋の駅には放送禁止ワードが飛び交うことになったのであった。

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