(・・・まだまだ話したい事はいっぱい有るけど、もうそろそろ出発するとしますか・・・)
「さあーーて、皆そろそろ行こうずっとこの部屋にいたらスケルトンに迷惑が掛かるからな」
ジョージは、この先へと進む事を提案する。
それを、ミリカ、アレリオ、シャリル達は賛成した。
「ええっ! 行ましょうっ!」
「分かった」
「はい、どこまでもついて行きます」
三人の了解を得て、ジョージ達は出発する前にスケルトンに別れの挨拶を告げる。
「じゃあな、いろいろ世話に成った、たっしゃでいれよ」
「スケルトンちゃん達~~バイバイ」
「同じ骨仲間として頑張れよっ!」
「貴方方に邪神よ、どうか御加護を」
ジョージ、ミリカ、アレリオ、シャリル達。
彼等は、それぞれ別れの挨拶を告げた後出発する。
そして、スケルトン達は、ジョージ達に手を振って別れの挨拶をする。
「さあーーて、この先には何が有るか見に行きますか」
「ジョージ様、この先は真っ直ぐ進むと、出口になります」
ジョージが言うと、シャリルが説明する。
「本当か、それはっ? やったついに地上へ」
「やったねっ! ジョージ」
凄く喜ぶ、ジョージとミリカ達。
「ああっ! そうだな、やったなミリカ」
「もう少し先に、鋼鉄の大きな扉が見えて来るはず」
ジョージが喜んでいると、アレリオは扉の事を教える。
あれかと、ジョージは遠くに見えた黒い鉄の重そうな扉を見つける。
「ジョージ、あれ見えるっ! 黒い奴ねっ! 二人共あれかなぁ地上への扉は」
「はい、あの大扉です、あそこから私達はこのダンジョンに入って来ました」
ミリカとシャリル達は、黒い扉を見ながら喋る。
そして、話している内に、いよいよ扉に着いた四人は扉を明ける。
「ぐっ! かなりの重量だぞっ! こいつは・・・うぐぐぐぐっぐぅぅぅ」
「入って来た時は他のパーティーやギルドの連中が何人かで無理矢理、押したりしていたからな」
ジョージとアレリオ達は力を合わせて扉を明けようとする。
そして、力を振り絞り、扉を引っ張った。
「がんばれーー! ジョージーー! アレリオーー!」
「二人共、頑張って下さいっ!!」
ミリカとシャリル達は彼らの後ろから応援する。
そして、ついに地上への扉が開いた。
しかし、その瞬間。
「あっ!? いやあぁぁぁぁーーーーーー!!!!」
「ぎぎゃぃぃぃぃぃ~~~~~~~~ぃ!!!!」
扉を開いた時に後方にいたミリカとシャリル達。
二人には扉の開いた先から眩い光りが当たり、頭から降りそそぐ。
ミリカは肌が焼かれて真っ赤になり苦しみ悶える。
シャリルは眩しさの余り、両目を押さえつけて転げ回る。
「ミリカッ!! 大丈夫かっ! ぐあっぁぁぁ!!」
「シャルぅっ! 今行くぞっ! ううっくっ!?」
ジョージとアレリオ達は同時に痛みに呻く。
二人にも、太陽の光は容赦なく降り注ぐ。
だが、それでも二人は日光の真っ只中を痛みを耐えて進む。
「痛あぁぁぁぃぃ~~!! ジョージ~~どこぉ暑いよ~~?」
「アレリオッ助けてっ! まっ眩しいぃっ! 眩しいのぉっ!」
ミリカはジョージの名を呼び、シャリルはアレリオの名を叫ぶ。
「くぅっ!ミリカ、よしこっちへ?」
「シャル、日陰だっ! もう無事だぞっ!」
ジョージはミリカを抱え、右側の扉の日陰へ移動する。
アレリオは、シャリルを背負い左側の扉の日陰へと逃れる。
「はああっ! 本っ当にあぶなかったぜぇ」
「ミリカ様もシャルも取り合えずは軽傷を負っていますが、無事のようです」
ジョージとアレリオ達は、開いた扉の蔭から向かい合い話す。
「ああっそうだな、しかしなぁ・・・これじゃあ夜になるまでは外へ出られないな、仕方ないけど・・・」
「そうですねーー? 我々アンデッドは光りに弱いと聞いていましたがまさかこれ程とは・・・」
ジョージとアレリオ達は、困り果てる。
「ああ、うちのお姫様達もこの通り、ぐったりしているしな?」
ジョージは、ミリカとシャリル達を見ながら語る。
二人は、太陽の日光浴びて、余りの痛みにぐったりとしている。
「二人が回復するのはいつに成るかわかりませんね・・・」
「はあ~~太陽の日光にうちのお姫さま達はぐったりか、問題は山積みだぁハア~~」
アレリオが呟くと、ジョージはそう言って溜め息をついた。
二人はまさかの太陽の日光という強敵の出現に困り果ててしまう。
その後、仕方がないので夜になるまで外へ出るのは待つことにした。