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第56話 宴もたけなわ


「ミリカ様、それは・・・?」


 ミリカは、色んな種類の酒を数本両手に抱えてシャリルの元に持ってくる。



「んっとねぇ~~これはねっ? 人間の死体の腕を切りつけて、絞りとって流れ出た血をお酒にまぜまぜした物何だよぉーー」


 ミリカは今作った物を説明する。



「シャリルちゃんも、アンデッド何だしさあっ! これを飲んだらあーー凄く美味し~~と思って作って見ましたっ♥」


「そんな・・・私の為に勿体なき栄誉を有り難う御座いま~~す、ミリカ様あぁ♥」


 人間の血液と酒を混ぜた物を前にして、ミリカとシャリル達は、キャッキャと喜ぶ。



「うふっ♥ 喜んでくれて、こっちもウレシーーーー♥ じゃあ早速チュッパッ♥ ゴッゴッ♥」


 口の中に血を混ぜたワインを蓄え。

 それをミリカは、一気飲みした。



「うーーむぅ? ゴクッ♥ ゴク♥ むぅ~~む~~んっ♥」


「はんっ♥ チュッ♥ ゴクッ♥ んんっん~~ん~~んっ♥」


 それから直ぐ、ミリカは酒瓶を両手にシャリルに近寄る。

 そして、右手で血を混ぜた酒を飲み、左手のは彼女に飲ませる。




「ミリカ様ぁ~~~~あっそうだわぁーー? 私もミリカ様の為に♥」


 シャリルは手近に有った数本の酒を頭から浴びて、それをミリカの頭にも掛ける。



「あははっ♥️ これでもっと酔って楽しく成りますよーー♥」


「シャリルちゃんっ天才いぃ~~♥」


 シャリルとミリカ達は、酒まみれになって遊ぶ。



「そうだあシャリルちゃん、私の事をさあ~~? ミリカ様でもいいけどおーーお姉さまって呼んでくれないかしらあーー」


 ミリカは、そう呼んで欲しいと笑顔で言った。



「ミリ、お姉さまあっ? 分かりましたぁ~~これからはお姉さまと御呼び致しまぁ~~す♥」


「うんうんっ♥ 素直で宜し~~い、ナデナデ」


 ミリカは、シャリルの頭をナデナデする。



「シャリルちゃん脱ごっか♥」


「はいっ! お姉さまっ♥」


 ミリカとシャリル達は、衣服に手を掛けるが。



(・・・はあぁ? それにしてもあついわね~~いくら興奮してるからってこれは暑すぎ・・・)


 ミリカは気づく。

 空には青黒い色が薄れ、西の方角から少しづつ明るい水色になりかかっているのに。



「お姉さまっ! 太陽ですっ! 朝日が昇る前に隠れないとっ!!」


「シャリルちゃんっ! とにかく落ち着いてっ! 私はあそこで寝ている馬鹿ジョージを運ぶから、シャリルちゃんはあそこで倒れているアレリオを運んで上げて頂戴っ!!」


「はいっ! お姉さまっ! 分かりましたわっ!? アレリオーー」


「さてっ! 私もこのバカを運ばなきゃ」


 テントまで、アレリオの両足首を掴み体を引きずるシャリル。

 その横には、ジョージの肩をミリカが掴み、体を引っ張って歩いていた。



「もう少し、もう少しよ? アレリオ・・・今、テントに運ぶからねっ?」


「このバカっ! 何で、こんなにすんごい重たいのよっ?」


 くたばっている、アレリオとジョージ達を連れて、テントに入るシャリルとミリカ達。



「はあ~~何とか間に合いましたねーーお姉さまぁ?」


「ふぅーーええっ? 本当に、助かったわ・・・」


 シャリルとミリカ達はテントの幕越しに話す。



「お姉さま、こちらには簡易のベッドが有りますので、アレリオを寝かして起きました・・・そちらには何かありますか?」


「同じ物があったわ、はあーーもう少ぉーーし、貴女と楽しみたかったわぁ・・・」


 シャリルとミリカ達は、互いのテント内の様子を伝え合う。



「お姉さまっ! その不満はパートナーと一緒に解消しましょうか」


「そうねよぇ~~二人共ぉ? 今は爆睡しているし、少しいたずらして上げましょうか、私達が助けたんですもの少しくらい良いわよね」


 シャリルが思い付いた不満解消法を、ナイスアイデアだとミリカは思った。



「ではっ! お姉さま、私はアレリオをっ!」


「私は、ジョージをいたずらするわ?」


 シャリルとミリカ達はそう言って、それぞれのパートナーにいたずらする。



「さてとっ! 取り合えず貴方と私の服を脱がし・・・駄目だわっ・・・眠いわ・・・すぅっ? すぅ~~すぅ~~・・・」


 酔い疲れていたミリカは、ジョージの横で眠ってしまった。

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