その後は・・・・・・。
ジョージは体を横に倒し、苦しそうに大量のアルコールとゲロを盛大に吐いた。
「かはっ! 肺にまでアルコールが・・・ゾンビでも、やっぱアルコールは飲まないほうがいいな・・・アレリオはどうなってるかな?」
ジョージはチラリと、アレリオとシャリル達の居る方に目を向ける。
すると、そこに居たのは物言わぬ骸と化したアレリオであった。
「アレリオォ~~何寝てるのっ? 持ぉ~~っと飲みなさいってのっ!」
アレリオは答えないし、動かない。
ジョージはそれを見て、ふと思う。
「あれじゃあ~~まるで・・・返事がない? ただの屍のようだ、じゃねえか・・・」
ジョージは、ドラクエに登場する骨と名台詞を思い出す。
そう思った瞬間、彼はアレリオと目が合う。
(・・・はっ! 向こうもこちらの事を腐った死体だとか思っているんだろうか・・・)
ジョージはそう思う。
そして、アレリオは彼にヘルプメッセージを送る。
アレリオは助けてと手を伸ばすが。
ジョージは無理だ、俺も動けないと手を交差して❌印を見せる。
アレリオはそんなあと顔を下に向け、ガックリと肩を落とす。
ジョージは、こっちもな同じ様なもんなんだよと思う。
そして、直ぐに体を揺らし、また嘔吐する。
「うっ! うぼぼぼっ! おおっ!!」
(・・・気持ち悪いっ!? ゾンビなのに痛覚はなくても気持ち悪さを感じる感覚は有るのか・・・)
そう考えながら、ジョージは嘔吐しまくる。
「うぼぼっ! あおうっ! ぼぼぼっ! ふっ! ふう~~?」
「ありゃりゃ~~男達とぉーー来たらぁ~~だらしないわねぇ~~~~」
ミリカは、二人の様子に呆れながら言った。
(・・・しょうがないだろう? ゾンビは聖水だけじゃなくて酒にも弱いんだよ・・・)
そう言おうにも、ジョージは頭がぐらつき、喉が気持ち悪くて言えない。
「そうですわねぇ~~ミリカ様ぁ~~~~? ジョージ様もアレリオも情けないったら、ありゃしないっ~~」
シャリルも酔いしれながら言う。
「ふふっシャ~~リルちゃあ~~ん♥ あのさぁ? だらしない男達はほおーーって置いてぇ~~さ~~」
ミリカは、シャリルに声を掛ける。
「私達二人でさっ! 楽しもーーうよぉ~~」
ミリカは、顔を赤らめながら言った。
「はいっ! ミリカ様ぁ~~私で良ければ是非っ! 御相手を致します♥」
シャリルも酔いしれ、視線を横にやり、恥ずかしそうにモジモジしながら言った。
(・・・これから何が? ・・・)
(・・・いったい何を? ・・・)
ジョージとアレリオ達は、同時に思う。
「じゃあ、頂っきまあぁ~~すっ!? はむぅっ♥ チュッ! チュッ♥ むぅん~~~~ぷっはあ?」
「あっ! そんなミリカ様あぁぁぁっ♥ むぐっ! ううううっ♥ はあ~~♥」
ミリカとシャリル達は、幸せそうに唇を瓶の口に付ける。
そして、頭を後ろに振ると一気にラッパ飲みし始めた。
ジョージは朦朧とする中それを見つめるが、彼の頭は動かない。
ただ、その光景を見ても、ゲロを吐くだけだ。
「どうか・・・な? シャリルちゃん、酒の味は? えへへ・・・♥」
「最高ですわぁーー!! ミリカ様あ~~♥️」
二人は顔を赤らめながら抱き合い、御互いを最愛の恋人の様に見つめ合う。
「シャリルちゃん、もっと飲む? するよねえっ♥」
「はいっ! もっと、もっと、もぉーー飲みたいですぅ♥」
ミリカとシャリル達は、更に激しく酒を飲み合おうとする。
「あっ! そぉーだぁ? シャリルちゃあんっ! 少ぉーーし、待っててねぇ? これをこうしてっ! あれを・・・・・・」
「ミリカ様あーー? いったい何を?」
ミリカの謎の行動に対して、シャリルは不思議に思いながら待った。