(・・・あーー頭がーー・・・意識・・・が・・・朦朧・・・として・・・きた・・・)
ジョージの元は日本人。
つまり酒に弱く、酔い安い体質なのだ。
ジョージは毎度の事を考え思う。
(・・・尼神インターって何だっけ? 確か吉本の!? 吉本って? あっれ~~・・・)
「あーー頭が幸せにーーな~~てきーー」
ジョージはかなり酔ってきた。
体中に、ミリカから口移しで飲まされたワインのアルコールが回る。
それで、彼の頭もだいぶバカになってきた。
彼はふらふらに成りながら、アレリオとシャリル達の方を見てみる。
そこでも、二人が酒盛りをしていた。
「さあっ! アレリオ私しが御酌して上げるからこれを飲み干しなさいっ!!」
シャリルは強引にウォッカを、アレリオに勧める。
「これを? これはウォッカじゃないのかっ! こんなキツイものを飲み干せと」
アレリオは、ウォッカは飲むのはキツイと断ろうとする。
「私しの御酌が・・・飲みたくないですってぇ~~~~!! そんなっなんで飲んでくれないのぉーー!? しくっ、しっく・・・」
シャリルは、酔って怒りそうな形相になり。
そのまま怒り狂うのかと、アレリオは思った。
しかし、予想に反してシャリルは後ろを向き。
泣き声を出して、しくしくと泣く。
「シャル、なっなにも泣く事はないじゃないかっ!」
心配したアレリオが、シャリルに声を掛ける。
すると、シャリルは泣き止み、振り向こうとする。
アレリオは、シャリルが泣き止んだと思ったが、振り向いた彼女は・・・。
「アレリオッ! 私の注いだお酒が飲めないと言うなら・・・サンダァーーーー」
「のっ飲みますっ! 飲みます、飲みますっ!! シャル、飲むから落ち着いてっくれえーー!?」
シャリルは右手を前に出し、雷撃魔法を詠唱しようとする。
それを見たアレリオは、慌てて飲みますと、彼女に必死に懇願する。
ジョージはその様子を眺めて、アレリオも大変だなと思う。
その背後から、ミリカがそぉ~~と
近づく。
「どお~~こえぇ~~いくのーーかなあーー? 私のーー大~~切な、ゾンビ騎士様はあ~~♥」
ミリカは体をくねらせながら、ジョージの背後を襲って抱きつく。
「げっ!? おい、ミリカっ! 俺はもう一杯も飲めないからなっ!!」
ジョージはミリカにもう酒は飲めない、と拒否する。
「そおーーんなーーのーーわぁ? かぁーーんけーーい、有りましぇーーん」
とミリカはジョージの言葉を無視して、無理矢理に彼の口へ・・・。
ジンとワインのビン先を捩じ込む。
それから、中身のアルコールをすべて流し込み、一気飲みさせる。
「ゴクッ! ゴク、ゴボォッ!! ゴボゴボゴブッ! けっ? かはっかはっ!?」
ジョージは咳き込む。
(・・・これ以上飲まされると溺死・・・いや・・・急アル中毒で死亡するのかも・・・ゾンビだから既に死んでいるが・・・)
と彼は、酒で喉をゴボゴボさせながら思う。
「ジョージ、えーー何々ぃーー? ふむふむっと? そぉーんなにぃ~~美味しかったぁ♥ じゃあねぇ? まあ~~た、一気に飲ませまあ~~すっ♥」
ミリカは目を見開く。
その瞳の中にハートマークを浮かべ。
顔を、ほんのりと赤みがかったピンク色に染める。
彼女は、ジョージを見つめながら、素早く掴みかかる。
「アハハッ♥️ そ~~れ、そぉ~~れ、飲め飲めぇーー♥️」
(・・・やめろ~~これ以上飲ませんな~あほ女ぁ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~・・・)
ミリカの唇に塞がれて開く事の出来ない口の変わりに、ジョージは心の中で叫んだ。
その後、彼等は・・・。