「それでは、まずこの世界について」
「この世界は幾つかの大陸からなりたっており、多様な文化と人種がそれぞれの大陸と地域で生活しているという訳です」
アレリオは説明を始め、次にシャリルが地図を取り出す。
「アレリオが言う通り、この世界の幾つかの大陸の名は、ユーラキア大陸、ダークネス大陸、オーストルイア大陸、北インディアナ大陸と南インディアナ大陸、インディ亜大陸、最後にサウスヘル大陸があります」
「うーーん、何か元いた世界に似ているなぁ~~アレリオはスペイン系の感じがするし?」
「そうよねぇ・・・世界もそうだけどシャリルちゃんもらフランス人っぽい上品さとエレガントな感じがするのよね?」
シャリルは、二人に世界の事を説明する。
ジョージは地図を見ながらそう言うと、ミリカも同様にそう言う。
「ジョージ様・・・スペインとは、一体なんでしょうか? 何だか自分の故郷に名前が似ていますが?」
「お姉さま、お褒めに預かるのは光栄ですが、フランスとは? アレリオ、同様に、私目も自分自身の故国に何となく名前が似ていると思いますが・・・」
アレリオとシャリル達は、名前の事を不思議がる。
「ああ、それは向こうの世界にある、二人の故郷の国に似ている名前の国だよ」
「そっ! 二人が、その似ている名前の国の人に雰囲気も似ているからねぇ」
ジョージとミリカ達は、二人にそう説明した。
「そう言う訳ですか?」
「そんなに似ていますか?」
アレリオとシャリル達は、ポカンとした顔でそう言った。
そして。
「かなり似ている」
「うん、似ているよっ?」
ジョージとミリカ達は同時に言った。
「そうですか、あっ! すいません、話が少し脱線しましたね? 説明を再開します」
そう言うと、アレリオは直ぐに説明を再開した。
「では、それぞれの大陸の説明をします・・・まずはユーラキア大陸、この大陸は白人と呼ばれる人種の国と、黄人と呼ばれる人種が遊牧民俗として大陸中を馬で駆け回っており・・・他には財力の凄いアラビャ人等がこの大陸におります」
アレリオは続けて説明する。
「次にダークネス大陸・・・ここは北部は割りと俺の故郷イスペーニャに近く、アラビャ人の国が有り、内陸部は未知の土地だったんですが、各国の調査隊や探検家が奥地に入りだいぶ調査が進み・・・現在は入植者が増えて植民地化が進んでおります・・・」
アレリオのダークネス大陸の事を説明して、話を続ける。
「・・・現地の人間は肌が黒く黒人と呼ばれております、基本的には黒人は黒人王国の人間または商人は普通に生活しておりますが中には奴隷もいまして・・・・・・」
アレリオはそう説明すると口ごもる。
(・・・はあ~~やっぱり? この世界にも奴隷がいたか・・・まぁ元いた世界も似たような物だったしな・・・)
元の世界を思い出した、ジョージ。
(・・・ブラック企業による睡眠時間を削ってまで働かせる低賃金重労働・・・安い人件費目当ての移民や難民・不法移民と称した密入国者の受け入れ等・・・こっちもあっちも奴隷にとってはあまり変わらない地獄だろう・・・)
ジョージは両方の世界の似たような社会構造を、そう思ったのだった。