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7 さらなる鉱石を求めて


なんだ。なにかとても気持ちがいい。

昨日はぐっすり寝たからかな。目覚めがいいのかも。


さて、起きようか。



「何してるんだ3人とも。」


「えーっと、朝の戯れ?」


「朝ごはんにゃ!」


「、、、、」


「なんか言えーー!!」


この世界の住人は常に欲求不満なのか。

この3人が特別そうなのか。

がしかし、男の夢ってやつが叶った気分だ!!

俺も大概だな。



「みんな、明日にはここを立つから今日は自由行動だ!」


「やったーーーー!!!!」

3人声を揃えてまた、仲の良いことだ。


「その前にセリーヌ、スキル『隠蔽変化』!」

「人間の足にしてみた。これで外でも歩けるだろう。」


「こんなスキルが!えぇーっと、みなさんは人間なのですか??」


「私はハーフエルフよ!」


「リアは獣人にゃ!」


「えーーー!こんなことって、灯生さん何者ですか??」


「まぁー気にしないで!」


「というより初めからこのスキル使ってくださればよかったのに。」


「そ、それもそうだな。忘れてた!はははは!」


セリーヌはすこしオコになっていた。



3人は一緒に出掛け、俺とカメ吉はというと、、、


スキル『思考念熟』で頭の中で普通に会話できることに気づいた。


「親分、どこへ行くんでぇ?」


「荷車を探しにね!だからカメ吉を連れてきたんだよ。」


「あぁ、なるほどでせぇ。っていうとあっしに荷車を?」


「うん、そのつもりだよ、頼めるかな?」


「もちろんでせぇ!お安い御用でせぇ!」


「じゃぁどんなのがいいか一緒に探すか!」


「気合込み上げてくるんでせぇ!!!」


そこまで気合入れなくても、とは言えない俺であった。



荷車を扱っている商店があったので入ってみることに。


「いらっしゃい!荷車をお探しで?」


「そうなんですが、、、丈夫で少し広めのがいいんですが、、、」


「ふむ、それでしたら、、、こちらなんていかがでしょう。」

「普通の荷車と違い、屋根はドーム状で雨や風、砂嵐など防げる丈夫な物を使用しております。また、

内装も長椅子が数個置けるほど広くなっております。車輪も従来では木製ですが、こちらは鉄製と壊れにくいものとなっております。いかがでしょう?」


「なかなかいいね。カメ吉?どう思う?」


「あっしもこれがよいと思います!」


「よし!それじゃこれをくれるか?それと椅子をソファーに変えられるか?」


「お買い上げありがとうございます!ソファーですね、もちろん変えられます、追加で料金をいただきますが、、、」


「構わない。」


「承知しました!すぐご準備いたしますね!」



しばらくして、

「お待たせいたしました!!ご希望の品でございます!馬はご入用で?」


「いや、必要ない。世話になった!」


俺は荷車をアイテムボックスへと収納した。

店主はかなり驚いていたが構わず立ち去った。


「よい買い物をしましたなぁ!次はどこへいくんでせぇ?」


「ギルドにね!セルビアさんに言っておこうと思って。」


「なるほど、あのお方はご主人ほどじゃないですが、かなりの魔法使いでせぇ。悪い気配はしませんが。お気を付けくだせぇ。」


「そうなの!?そんな風には見えないけどなぁ。覚えておくよ。」



俺はセルビアさんに明日旅立つことを伝えた。


「そうですか、明日に。ちなみに行き先は?」


「ドワーフの宿場町です。ちょっと鍛冶を習いたくて、、、」


「なるほど!そうでしたか!それで場所はお分かりですか?」


「あ、忘れてました!場所わかるんですか??」


「わかりますよ。ここからドラゴン山脈沿いに東へ、3日ほどあれば着くかと。」


「ありがとうございます!助かります!!」


「お気をつけて。」



俺は荷車の確認をするため、一度ドミルコを出ることにした。


「ここらへんでいいだろう、荷車を取り出してっと。」


「カメ吉!リサイズ!」


カメ吉は元の大きさに戻った。


「久々の外でさぁ!親分、これから何するんでぇ?」


「ちょっと荷車の改良を、ね。」


「改良ですかい?」


「もうちょっと居心地いい感じにしたいからね。カメ吉のあの速さじゃ、たぶん旅をするのに荷車の方が持たないだろうから。」


「なるほど、さすがでせぇ親分!!」


まずは内装から、現代っぽく小窓とか置いてみたりソファーはこっちかな、あとは全体的にスキル『不死身』を付与して、たぶんこれで壊れないはず。

まぁとりあえずこれでいいだろう。


「よし!完成だ!カメ吉、試運転だ!引っ張ってくれるか?」


「はいでさぁ!!」


というと、ものすごい速さで走り出した。久々に走ったせいかご機嫌のようだ。


「乗り心地はどうでさぁ?」


「うん、悪くない、安定してるし、振動も少ない!いい感じだ!」


「それは何よりでさぁ!あっしもこれで気兼ねなく走れるでさぁ!」



試運転が成功したところでもう夕方になっていた。

俺たちはひとまず宿に帰ることにした。


「あ、帰ってきたー!お帰りなさーい!」


「ただいま!」

「何してたのー?」


「買い物にゃ~、旅の買い出しとかはだにゃにゃにゃ~。」


ルーナがリアの口を急に抑えた。なんなんだ?


「ひなりさんを待ってたんですよー!さー酒場に行きましょー!」


「私もやっと初の酒場です~!」


セリーヌは珍しくテンションが上がっている。

いつも以上にすごいことになりそうだ。



酒場でたらふく食べて飲んだ後、宿に帰るのにそれはもう一苦労で。


宿に戻ると彼女たちは何やら着替えだした。


「じゃじゃーん!どうですかー?肌着を新調したんです!3人とも色違いです!どうですー?」


さっき隠したのはこれのことか、、、


「うん、とても似合ってるよ、3人とも、きれいだ。」


「誰が一番かわいいにゃ?」


「んー、それは3人を味見させてもらわないとわからないかなぁ。」


とか言いながら1人対3人、とりあえず今夜も返り討ちにしてやった。


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