朝にドミルコを旅立ち、数時間。
みんな荷車にも慣れたみたいだ。
「こんな荷車いつの間に用意したんですか??」
「昨日、3人が買い物している時だよ、ちなみにカメ吉用に改良もしているから、滅多な振動や攻撃も大丈夫。」
「おー!さすがです、灯生さん!!」
「歩いて旅をするのもいいですがこういうのもまたいいものですね!」
「それでどこへ行くにゃ~?」
「ドワーフの宿場町だよ。鍛冶を習いたくてね。」
「着くまでゆっくりしてていいよ!」
「やったにゃん!!」
ゆたゆたと揺れながら数時間後、少し休憩することにした。
「セリーヌ、前に言ってた闇魔法について教えてほしいんだけど。」
「あぁ、いいですよ!」
セリーヌに初級・中級の闇魔法を教わった。
何かと便利になりそうだ。
「灯生さん、呑み込み早すぎです!こんな短時間で習得するなんて。」
「まぁそうゆうものだ。」
スキル『即解』のおかげだけどな。
ほんとに闇魔法は便利だ。
なんというか、暗殺系というイメージだ。
「ダークアロー!アサルトクロウ!」
「このアサルトクロウは役に立つな。伝言とか、、うん、たぶん。」
「そう言えばもう一つ、敵のいる位置がわかるって言ってたよね?それって野生の感ってやつ?」
「うーん、私もよくはわからないんですがまぁそんな感じですね。感覚でわかるって感じです。」
「うん、なるほど、ちょっと手を貸してくれる?」
「はい、どうぞ、、、」
スキル『創成生造』!スキルコピー!
ースキルをコピー、『ディテクト』を獲得しました
「よしこれでいいだろう。『ディテクト』!」
わかる!仲間の位置も遠くの動物の群れも。成功だ。
「セリーヌ、ありがとう、これで俺も敵の位置が分かるようになった。」
「え!何したんですか??今の一瞬で??不思議です!!」
「まぁそういうものだ。」
「さてと、みんな休憩できたかー?そろそろ行くぞー!」
旅というよりなんか遠足気分だ。
遠足かぁ。嫌な思い出しかない。前世のあの思い、少しずつなくなっていくような気がする。
絶対忘れてはいけない。忘れちゃいけない。あの時間、あの日々があったから、俺は今ここにいる。
一度死んだことも、痛みも苦しみも全て記憶しておかなくてはならない。
「どうしたんですか?そんな怖い顔して。」
「ううん。何でもないよ。ちょっと昔のことを思い出しただけだよ、」
「そうですか、、、」
ルーナは優しい。ルーナだけじゃない。俺と旅をしてくれているみんな。
俺がしっかり守れるように強くならなくては。
そうこうしていると。
「見えてきました!!ほんとにドラゴン山脈の下に町があるー!!」
「みんな準備しておけよー!!」
セルビアさんから3日と聞いていたが、2日くらいで着いた。ほんとにすぐそこという感じだ。
ドワーフの宿場町まであともう少し。