頭のなかでシスターアンジェの声が響く。
猫耳シスター姿のルナは、まだそのコラボ効果に慣れず、落ち着かない。
「すっごい久しぶりだね、ルナちゃん!
うわー、ルナちゃんの頭の中で私が喋ってるの? おもしろー!」
アンジェがマイペースに笑いながら語りかけてくると、ルナは苦笑いを浮かべた。
「お久しぶりですにゃ、アンジェさん……でも、雑談はまずインプゾンビーズを倒してから、ですよにゃ!」
「そうだねー。なーんかシスターっぽいスキルがあるっぽいから、それでいっちゃおうか!」
アンジェの言葉とルナの意思が混ざり合い、2人の声が重なるように洞窟に響き渡る。
「「ホーリーレクイエム!」」
聖なる光がルナの身体からあふれ出し、洞窟の闇を一気に払うように広がっていく。
壁や天井に張りついていたインプゾンビーズは、その光を浴びると断末魔のような叫びを上げ、次々と砕け散るように消滅していく。
にゃん民: うおおっ
にゃん民: 一網打尽じゃん
にゃん民: これがシスターコラボの力!
「はぁ……すごいですにゃ……」
光がゆっくりと収まり、洞窟の中にはゾンビの臭気も残らず、静寂だけが広がる。
息を整えながら、ルナは少し呆然とした表情で辺りを見回した。
「インプゾンビーズ……全部、浄化できましたかにゃ?」
「うん、完璧みたい。さすがだね、ルナちゃん!」
アンジェは配信画面の向こうから嬉しそうに声をかける。
にゃん民: ナイスコンビ!
にゃん民: これでドワーフたちも安心!
にゃん民: ルナちゃん、お疲れ~
こうして、ドワーフたちを苦しめていたインプゾンビーズは完全に消滅。
洞窟の奥からは新たに脅威が現れる気配もなく、ルナは大きく安堵の息を吐いた。
「みんな……見てくれてありがとうございますにゃ……。
アンジェさんも、なーべちゃんも、お力を貸してくれてありがとうですにゃ!」