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<23・Cruelty>


【本当にあった】やばい事件と都市伝説のスレ part23【怖い話】



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599:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ


600:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

お、おう……600げとーとか言っていい雰囲気ではなさそうな


601:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

>>600

空気嫁


602:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

いくらなんでもないわ

誰がそんな酷いことしたん?


603:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

>>602

残念ながら犯人捕まってないんだよ

弟、飼育係だったからぎゃん泣きでさ。毎日毎日、うさぎさん、うさぎさんって泣いてる

絶対許せない


604:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

いくらなんでも人の心がなさすぎる

力任せにバラバラに引きちぎるとか、普通そんなことするか?子どもたちが大事にしてるうさぎさんたちなら尚更に


605:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

学校に恨みがあったとかあるのかもしれないけど、少なくともうさぎに罪があったとはとても思えないよな


606:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

ちょっと微妙にぶった切ってすまないのだが

飼育小屋が夜中のうちに入口壊されて、中のうさぎ十匹が壊滅したんだよな?

で、どいつもこいつも足を全部引きちぎられて死んでたんだよな?

それ、人間の力で可能なもんなのか?


607:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします


608:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

超絶力自慢ならできるかもとか思ってたけど、違うの!?


609:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

待って待って待って待って

うさきの猟奇殺人ひでーって話だったよな?可能とか不可能とかそういう方向にいくと一気にオカルトっぽくなっちまうんですが!?


610:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

え、え、これそういう事件だったの!?


611:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

まって心の準備が


612:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

ここ都市伝説のスレでもあるのになんでおまいら心の準備できてないのwwwww

って笑い話じゃねーな

犯人捕まってないんだもんな


613:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

クマとかがやったってこと?もしくは猿?


614:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

クマって結構手が器用だったりするもんな、エサ持って食べてるのとか動物園で見たことあるよ


615:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

いやいや、さすがにないだろ

いくら器用っていっても限界がある。クマの力なら引きちぎれるかもしれんが、うさぎのちっちゃな足だけ引っ張って千切るなんて器用なこと出来るとは思えないんだが


616:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

じゃあ、ニホンザルとか?


617:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

猿なら掴めそうだけど、そこまで力あるかなぁ

結構大きめのうさぎだったんでしょ?


618:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

ええ、じゃあなに?


619:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

そもそもおまいら、最初に「入り口の鍵をペンチのようなものでこじ開けて侵入されてる」事実を忘れてないか

ニホンザルやクマがペンチ使えるとでも?


620:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

それもそうだ


621:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

もっと言うなら。

うさぎは全部、足を四本引きちぎられたことによる失血死だった。

生きたまま全部引きちぎられてたんだ。

そんな丁寧で残酷な真似、人間以外がするか?

食い殺されたとか、爪で引き裂かれたとかじゃないんだぞ


622:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

か、考えれば考えるほど恐ろしく……


623:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

一体どんな馬鹿力なんだよ

でもってどんだけ狂ってるんだよ


624:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

それ、半年くらい前だって言ってたよね?ぼんやりとだけど場所教えて欲しい

せめて県だけでも


625:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

>>624

群馬。

結構南の方の学校。つか、ニュースになったかも。知らない?


626:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

そういえば、飼育小屋のうさぎが殺されてたってニュースどっかにあったような


627:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

手足引きちぎられてました、の件はふせられたかもね

あまりにも残酷だから


628:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

あの、大変言いづらいんだがひとつよろしいだろうか

俺、埼玉県中央部に住んでるんだが


629:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

ん?


630:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

群馬のお隣さん……


631:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

い、イヤナヨカーン……


632:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

つい一ヶ月くらい前にな、近所で騒ぎになったんだよ

空き地で地域猫が三匹くらい殺されてるって。近所の人が見つけて通報したらしいんだけどさ

その犯行現場を見た人がいるってんだよ

暗くてよくわからなかったけど、二人組だったって


633:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

二人組?


634:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

この流れでそれを言い出すとゆーことは……


635:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

うさぎ事件とそっくりな死に方してたってこと?


636:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

>>635

正解

手足引きちぎられただけじゃなくて目玉も抉れてたし、本当に酷い死骸だったみたいでさ

でもやっぱ、うさぎの話と似てるなって


大柄な二人組がやってたっていうんだ

で、もしかしてら他にも人がいたかもしれないって。

見かけたのが小学生の女の子で、怖くてすぐ逃げたらしいから要領を得ないんだけど


637:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

逃げて正解!!!


638:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

ヒイィィィイイイイイイイイイ!


639:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

危ない目に遭わなくて本当に良かった、良かった!!!


640:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

え、それ同一犯だとしたら、少しずつ南下してきてってこと!?

東京近づいてんじゃん!!!


641:こっくりさんと百物語が大好き@以下名無しがお届けします

こわすぎ

早く捕まえてよぉ……!




 ***




「……なるほど」


 スマホの画面を見つめて、卯月螢は呟く。ひょっとしたら、とは思っていたのだ。舞台怪人リザード・マン。あのモンスターのことは、漫画を読んで勉強したから知っている。

 漫画の中であのモンスターを使っていたマスターは、確か――。


――ということは、近くにいるはずだ。


 螢は立ち上がると、木陰の隙間から道路の方を覗く。

 見ている前で、まさに状況が動いているところだった。やってきたパトカー、降りてきた警察官たち。銃を向けられ、振り返るリザードマン。

 それから。


「来い、流転の魔術師!」


 勇ましく飛び出す少女と、その手に握られたカード――そして、出現する美しい蒼い髪の魔術師の姿を。




 ***




 前の戦いでわかったことがある。

 流転の魔術師の能力は強力ではあるが、ある程度相手に隙がないと使えないということ。

 その隙を作るためには、時に無茶をすることも必要だということ。

 そして、実のところ精霊相手であっても、人間の攻撃はある程度有効だということ。フロマージュ戦で、かさねのただの投石がある程度効いたことからも明白である。

 ならば。


――拳銃なら、もっと効くはず!


「流転の魔術師、効果発動!“ホーリー・チェンジ”!」

「シャアアアア!?」


 流転の魔術師のステッキから、青い光がリザードマンに降り注ぐ。警察官たちに気を取られていたモンスターは不意打ちを受けて動けない。青い光が鎖のように絡みつくと、その場で膝をついて蹲ってしまう。

 相手を守備体制にすることで、攻撃を強制終了させる能力。シンプルだが、現実においても非常に応用がきくのだ。何より、場合によっては人間相手にでも使えそうなのがいい。


「鳩ヶ谷巡査、撃って!」

「!!」


 かさねの言葉に、若き警察官は引き金を引いた。相手が人間ならともかく、化け物の姿をしているのなら心理的ハードルも下がるだろう。


「シャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」


 一発、二発、三発、四発。

 四発の弾丸が正確に、モンスターの頭と心臓を狙った。リザードマンは血飛沫と悲鳴を上げて倒れる。

 そして倒れたと同時に、光となって消えてしまったのだった。


――何処だっ!?


 かさねは素早く周囲を見回す。近くで、仮マスターが見ていたはずだ。一体どこに。


「!」


 ビルとビルの隙間、不自然に身を翻した影があった。かさねは叫ぶ。


「お巡りさん!いま、犯人が逃げたよ!追って!!」



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