俺はそのまま由美さんに導かれるまま駅から少し離れたところの建物の中に入った、受付は彼女が済ませて、そのまま指定された部屋に入る。
内装は、まぁこれからそういう事しますよねって感じの部屋だけど、中身のグレードがすごい。
ベッドとかもキングサイズよりも一回り大きいし、風呂にいたっては5人ぐらい一緒に入れるくらいの広さはある。
そのほかのテーブルやソファーなんかも、全てが豪華というか、贅沢というか、そんな感じがする。明かりも蛍光灯とかじゃなくてシャンデリアで少し薄暗いが暗すぎでもない。総じて、全体的に西洋風な趣向が取り入れられててオシャレだ。
一応調べてみたけど、ベッドに避妊具は置いてない。
「この部屋ってもしかして結構高いんじゃないのか?」
明らかに学生の子が払えるような部屋じゃないと思うんだけど。
「へ? お金はかかってませんぞ」
え? こんなに良い部屋が無料なのか!?
「男の人と一緒だと時間制限はあるけど無料になる施設があって、ここもそのひとつで……その? もしかして初めてで?」
そういうのもあるのか……どういう経営してるんだ?
「そうだね、こういうところは初めて来るよ」
「フヒヒッ……初めて同士……」
この子、落ち着いてると普通なんだけど、スイッチが入りかけると途端にニヤけだすみたいだな。残念ながら俺は神埼少年の体での経験をカウントしても行為は初めてじゃないけど……さっきのやり取りで俺が初体験と思ったんだろうな。
そのことを訂正することもなく、俺はジャケットを脱いでソファーの背もたれの部分に置いた。
「最終確認だけど、今なら引き返せるけど本当にいいんだね?」
「も、もちろんッ!」
俺からすれば、妊娠するかもというリスクを説明した上で、それで少しでも判断を迷ったりすればやめようと思ったけど、由美さんからはそういうのが一切感じられなかった。
それに実は俺も学校で触られすぎて、どこかで発散したいとは思ってたんだよな。
「希望があるなら出来るだけその通りにするよ?」
「ヒアッ……そ、それなら……ッッ!!」
由美さんはいきなり俺に抱きついてきて、そのままベッドに押し倒してきた。
風呂にも入ってないのに、彼女は俺の首を舐めだした。
「はぁ……ちょっとしょっぱい、けど良い匂いがする……もっと触っても?」
「いいよ。俺も触るね」
俺は押し倒されたまま彼女の優しく背中を撫でてあげる。
ビクリと由美さんは体を強張らせたけど、だんだんと力が抜けてきて体重を俺に預けてきた。
「ふぁぁぁぁ……なにこれ………こんなの、知らない……」
背中って自分じゃうまく触れないし、どうなってるのかって自分じゃ分かりにくいよな。
由美さんは体をくねらせて、もぞもぞしだした。
それなら、俺は由美さんの服を脱がそうと少しだけ彼女を押して空間を作って手を滑り込ませる。由美さんも俺が何をしたいのか察したのか、何も言わずに脱がしやすい体制を取ってくれた。
半分馬乗りみたいな状態でワンピースと薄手のタートルネックを下から捲り上げて一枚ずつ剥いでいく。
淡い紫色の下着姿になった彼女の上の方も脱がずと、やや小ぶりな丘が二つ見えた。
「こ……今度は、ウチの番」
彼女が俺のシャツのボタンに手をかける。
少し手間取りながらもボタンは全て外されて、俺の上半身があらわになる。
「ほら、おいで」
そう言うと、彼女はそのままさっきと同じ押し倒すような格好に戻った。
さっきと同じように背中を撫でてあげると、彼女がまたもぞもぞしだす。
でも今回はさっきと違う。
俺の胸と彼女の丘が直接触れ合っている、それも押しつぶすような感じではなく、軽く触れ合うように擦れた。
「ふああぁぁぁぁ………さっきと違うぅぅ………」
彼女が頭を振ると長い髪が俺の顔をくすぐる。
柑橘のような香りの中にどこかインクのような、本屋の匂いが広がる。
「あっ! そこはッ!」
「いいから、俺に任せて」
下を布越しに右手で何往復か触れる、それだけで彼女の体はピクンピクンと反応を返してくれる。
「フゥー………ハァ………んっ……んぁっ……」
それに嬉しくなってもう何往復か続けると、由美さんはまた体を強張らせながらフルフルと小刻みに震えて、弾けたようにさっきよりも脱力した。
え? まさかもう?
由美さんの顔を覗き込むと彼女は真っ赤な顔をして、泣きそうな表情になっている。
あー、これあれだ。
男で言う所の、初めてで上手くできなくて暴発したパターンなんじゃないか?
ここで対処を間違えると由美さんが再起不能になりかねない気がする。
だから俺は何も言わすに触れるのをやめて、左手で頭を撫でた。
大丈夫だよ、何も不安に思うことは無いんだよと気持ちをこめて撫で続ける。こういう時はどれだけ気をつけた言葉であろうと、即座に投げかけると傷付く場合もあるからね。
由美さんが少し落ち着いてきたので、ここで気持ち優しく声をかける。
「まだ出来る?」
「ッ! で、でぎるよ」
「それじゃ、本気で行くからね」
「ファッ!? お、お
鼻声の彼女が可愛く思えてきた。
ここからは俺も満足するまでしっかりとさせてもらおう。
由美さんはかなり敏感なタイプだったようで、その間に何度も何度も果てたようだけど、中断することなく俺は最後まで突っ走ったのだった。