冷静にツッコんだ後も、ガイドのトークは止まらない。
「あと、どこで観てるのか結界内で能力を使ったり、話をしててもその内容がデータに載せられる事があります」
「
「それと形だけとはいえ“参加”になるので、常に誰かに狙われるって事ですかね」
バテスト、興奮。
フフンと鼻息が荒い。
本物の尻尾があったらピン! と逆立ちしてる。
眼が爛々。
「それは困るにゃ~」
どう見ても、ぜんぜん困ってない。
ってか、喜んでいる。
再び長考。
ガイドが心配になって、思わず声を掛けていた。
「バ、バテスト様?」
「キミ、ここでいいよ」
「は?」
ガイドはバテストの言葉を一瞬、理解できなかった。
反対にバテストは楽しそう。
「キミの持ってる情報は、イコール今言ったシステムの情報だにゃ? それならボクもダウンロードすれば同じ情報が得れるってもんさ!」
「そう、、、ですが、、、」
「そしてそれに参加したら、闘うんだろ?」
「あ、ま、そうです、、、が、、、」
バテストの心境が理解できないガイドは、返事にいちいち悩む。
だがもう、バテストは決めたようだ。
「そうなったらボクの場合、ひとりが良い。キミが
「え、、、でも、、、」
「いいよいいよ。約束のお金は
困り顔のガイドが本当に良いのかと思案を始めたので、バテストは端正な顔をガイドに近付け、耳元で囁いた。
「戦闘が始まると、ボク、キミも殺しちゃうよ」
ガイドの身体が、跳ねるように二歩下がった。
全身の毛が、総毛立っていた。
武闘派では無いから、
、、、が、これでも自分はEG使い。
そのEG使いとしての部分が、目の前の彼女が危険な能力者だと改めて認識させる。
圧倒的な波動。
EG使いとソックリなのは、暴力的な、自己中心的な波動。
確かに、感じる。
彼女の言った事が嘘ではないと、本能の部分で理解した。
笑いながら、ダウンロードの仕方を教えてと甘えてくるバテストに、ガイドは震える手と声で説明を始めた。