「昨日のことだけど、
君がマリッジブルーなの全然気付かなかったよ。気付かなくてごめんね」
着いた途端昨日のことを追及されると思っていたのに、まさかの謝られた。
碧人様は本当に優しい。
そもそもマリッジブルーではないので、気付かないのも当たり前なのに。
「心配事があれば話してね。僕で解決できることなら、解決させてもらいたい。」
そんなことまで言ってくれた。
私は正直にこの前の話を聞いてしまったこと、碧人様の恋を応援することを話そうとしたー、
その時、強い風が吹き、お弁当が飛ばされそうになった
雪様が手伝ってくれたので吹き飛ばされなかったが、碧人様は手伝ってくれなく、
こういうときは一番に助けてくれるのにどうしたんだろう?と顔を見上げると、
碧人様の目線には、またさつき様がいた。
私は碧人様の切ない気持ちを想像して苦しくなったとともに、碧人様を慰めたい、今だけは自分をみて欲しい、
色んな気持ちが混ざって、
碧人様を衝動的に抱き締めてしまった。
「どうしたの?」いつもと違う碧人様の不機嫌そうな低い声。
私は急いでバッと離れた。
好きでもない異性に抱き締められても嬉しいわけないのに…
当たり前のことなのに、
泣きそうになっていた。