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第22話

「はっ!」


晴翔は汗びっしょりの状態で目を覚ました。デジタル時計は午前三時を指している。


「夢か...」


しかし、あまりにもリアルだった。体がまだ震えている。


「人として神を超える...?」


天秤という存在。選定された理由。そして、姉に与えられた選択肢。


全てが混乱しているが、一つだけ明確なことがあった。姉を守るという決意だ。


晴翔はベッドから起き上がり、窓辺に立った。異変の続く夜空を見上げる。


「なんとしても、お姉ちゃんを守る...」


彼の決意は、かつてないほど強固なものになっていた。


神として全てを掌握するか、人として神を超えるか。


晴翔は答えを知っていた。姉は人間のままでいるべきだ。たとえ神の力を持とうとも、天音の優しさと純粋さを守りたい。


「絶対に守ってみせる」


その言葉は、単なる誓いではなく、これから始まる戦いの宣言だった。


神、旧神、神狩り。謎の多い状況だが、晴翔の心は揺るがない。


彼は自分の手のひらを見つめた。小さく、弱い人間の手。でも、この手で姉を、そして世界を守ると決めたのだ。


「さあ、始まるか...」


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