「三日後…駅前広場で何かが起きる」
「それって、蓮くんの予知と一致するね」
天音が言った。
「はい、間違いありません」
蓮も頷いた。
「私の見た未来…大きな力の衝突が起きるのは、間違いなく駅前広場です」
「それなら、準備しなきゃ」
晴翔が決意を込めて言った。
「どんな『ショー』になるか分からないけど、最悪の事態も想定して」
「そうですね」
叶絵も同意した。
「私も組織から応援を呼びます」
「私も力のコントロールを頑張る!」
天音は水晶を握りしめた。
「この三日間で、少しでも上達したい」
「僕たちも情報収集を続けます」
直人が言った。
「できるだけの準備をしましょう」
「明日からは、常に連絡を取り合おう」
蓮が提案した。
「そして…千早さんの様子も」
「うん…」
天音は複雑な表情で頷いた。クラスメイトが敵になるなんて、考えたくもなかった。
「私、信じたい。理子ちゃんがそんなことするはずないって」
「そうだよね!」
美羽も力強く言った。
「きっと違うよ! てか、イシュタリアとかアルバとか、そんなヤバイ奴らに普通の人が協力するわけないじゃん!」
「でも、用心に越したことはありません」
叶絵は冷静に言った。
「アルバは何か確信があるようでした。誰かを器として選んでいるはずです」
「分かりました…気をつけます」
天音も覚悟を決めたように頷いた。
叶絵は立ち上がった。
「では、私はこれで失礼します。また明日、詳しい計画を持ってきます」
「お願いします」
晴翔が頭を下げた。
叶絵が去った後、五人は黙って虹色の空を見つめていた。三日後…この平和な日常が、大きく変わるかもしれない。
「でも、負けないよ」
天音が突然言った。彼女の瞳に決意の光が宿っている。
「みんながいるから。私たち、『天秤の守護者』だもの」
「そうだよ!」
美羽が元気よく言った。
「絶対に勝つよ! みんなで力を合わせれば!」
「ああ」
晴翔も強く頷いた。
「俺たちは一人じゃない」
「そうだね」
蓮も優しく微笑んだ。
「どんな困難も乗り越えられる」
「絶対に…この町を守るぞ」
直人も珍しく熱を込めて言った。
五人は輪になって手を重ねた。心強い絆を感じながら。