午後四時三十分。アパートメント妙典からの出発時間が迫っていた。全員が最後の集合場所に集まり、改めて決意を固めている。
「皆さん、出発の時間です」
叶絵は全員を見回した。
「最後に、一人ずつ決意表明をお願いします」
意外な提案に、全員が少し驚いた表情を見せた。しかし、誰も否定はしなかった。
「私から始めますね」
叶絵は一歩前に出た。
「私は任務のために戦います。そして…守るべき世界のために」
次にカナエが進み出た。
「私は組織の名において戦う。そして、新たな神の可能性を信じて」
彼女はそう言って、天音に一瞬だけ優しい視線を送った。
アルバはにかっと笑いながら言った。
「俺は…自由のために戦うぜ。旧神なんかに支配される世界なんて、ごめんだからな」
ジンは短く、無表情で言った。
「任務遂行のみ」
ソフィアは静かに一歩進み、優雅に言った。
「私は過去の償いのために。そして、未来の可能性のために戦います」
直人は眼鏡を上げながら、珍しく熱を込めて言った。
「私は論理と理性のために。そして…友情のために」
蓮は儚げな笑みを浮かべて言った。
「僕は見えない未来を、自分の手で切り開くために」
美羽は元気いっぱいに両手を挙げて言った。
「私はみんなと一緒に笑うために!絶対に勝つよ!」
晴翔は真っ直ぐな瞳で、力強く言った。
「俺はお姉ちゃんを守るために戦う。それだけだ」
最後に天音が進み出た。彼女の周りには、かすかに金色の光が漂っていた。
「私は…みんなの日常を守るために戦います。神になったとしても、人の心を忘れないために」
全員の決意表明が終わると、不思議な
「さあ、出発しよう」
叶絵の言葉に、全員が頷いた。
「天秤の守護者!」
美羽がいつものように声を上げた。今回は、四天王も含めた全員が応じた。
「天秤の守護者!」
彼らのそれぞれの覚悟が、これから始まる戦いの力となる。